執筆者情報:小室 敦

2022.11.16
リテーナーとは|さぼったらどうなる?いつまで着ける必要があるのかも解説します
歯列矯正において必須なアイテムのひとつが「リテーナー」です。リテーナーは矯正後の歯並びを安定させるために使うもので、さぼると「後戻り」と呼ばれる現象を引き起こすリスクがあります。この記事では、リテーナーの特徴や費用、注意点を解説し、痛みを感じた場合の対処法などとあわせてお伝えします。 リテーナーとは? リテーナーとは、歯列矯正が完了したあとに、歯並びを安定させるために使う保定装置のことです。リテーナーは大きく「プレートタイプ」と「マウスピースタイプ」にわかれ、それぞれ以下のような特徴があります。   <リテーナーのタイプと特徴> プレートタイプ・・・歯の表面をワイヤーで、裏側をプラスチックのプレートで固定するリテーナー マウスピースタイプ・・・透明なマウスピースで歯列全体を覆って固定するリテーナー   歯列矯正が完了した直後はまだ歯が不安定な状態で、元の位置に移動してしまう「後戻り」という現象が起こりがちです。リテーナーを使うことで後戻りを防ぎ、きれいな歯並びのまま固定しやすくなります。リテーナーは歯列矯正において欠かせない装置であり、指示された期間は使い続けなければなりません。 リテーナーはいつまで着ける? リテーナーの装着期間はケースバイケースですが、目安としては1~3年程度と考えましょう。ただし、成長や生活習慣などの影響を受けて、多かれ少なかれ後戻りは発生します。きれいな歯並びをできるだけ長く保ちたい場合は、保定期間終了後もリテーナーを装着し続けましょう。 1日あたりで必要な装着時間は、歯の安定度合いによって異なります。治療直後は飲食や歯磨きの時間を除いて終日着用を続けることが基本ですが、歯を支えている歯槽骨が安定してきたら装着時間を減らすことができます。ただし、自己判断で装着時間を変えず、必ず歯科医師の指示を守りましょう。 リテーナーを続けることのメリット リテーナーの装着を怠らずに続けることで、美しい歯並びを長期間にわたって維持できます。一度矯正が完了しても、歯は自然に元の位置に戻ろうとする力が働きます。後戻りを防ぐためにも、リテーナーを習慣化し、歯科医師の指導を守ることが肝心です。 リテーナーの正しい保管方法 リテーナーを長持ちさせるためには、使用しないときの保管方法にも注意が必要です。専用ケースを用意し、清潔な状態で収納しましょう。誤って捨ててしまったり、ペットが噛んで破損したりするケースも多く報告されています。食事中や歯磨き中など、リテーナーを外す際は必ず決まった場所に保管する習慣をつけておくと安心です。 リテーナーを着けるのをさぼったらどうなる? リテーナーを着けるのをさぼると、歯列矯正をはじめる前の位置に歯が戻る「後戻り」という現象が発生します。後戻りはとくに歯列矯正を終えた直後に起こりやすく、食い止めなければそれまでの苦労が水の泡になるため要注意です。最悪の場合は、歯列矯正を最初からやり直さなければなりません。 リテーナー装着中にかかる費用 リテーナー装着中にかかる費用は以下の2種類です。   <リテーナー装着中にかかる費用> 保定装置費用 保定観察料   それぞれどれくらいの金額が必要になるのか、目安をご紹介しましょう。 保定装置費用 保定装置費用は、リテーナーを製作する際にかかる費用です。価格相場は選ぶリテーナーの種類によって異なりますが、ほとんどの歯科医院では歯列矯正の基本料金に保定装置費用が組み込まれています。そのため、歯列矯正を終えたあとにまとまったお金を支払う必要はありません。 ただし、破損や紛失などにより再製作が必要になった場合や、万一に備えてスペアのリテーナーを用意したい場合は、別途製作費用がかかります。カウンセリングの際に保定装置費用について質問し、あらかじめ予算を把握しておくとよいでしょう。 保定観察料 保定観察料は、リテーナーが充分な機能を果たしているかを確認するために通院した際にかかる費用です。保定観察料の目安は1回あたり5,000円前後ですが、歯列矯正の基本料金に含まれている場合もあります。保定観察料についても、治療開始前に問い合わせておくと後々に混乱が生じません。 経過観察は1~3ヶ月に1度のペースで行います。「保定装置を着けているから、通院はしなくてもよいだろう」と考える人もいますが、これは非常に危険です。装着時間や着け方が間違っていて、知らぬ間に後戻りが進んでしまうケースもあるため、歯科医師から指示されたペースを守って健診を受けましょう。 リテーナーを着ける際の3つの注意点 リテーナーを着ける際に注意すべきポイントは以下の3点です。   <リテーナーを着ける際の3つの注意点> 装着中は飲食しない 紛失や破損に注意する 装着時間を守る   順番にくわしく解説するので、スムーズに歯列矯正を完了させるために確認しておきましょう。 ①装着中は飲食しない リテーナーの装着中に飲食をしてはいけません。リテーナーを着けたまま飲食をすると、歯とリテーナーの間に食べかすが残って虫歯や歯周病の原因になる場合があります。また、とくにマウスピースタイプの場合は、食べ物や飲み物に含まれる着色料がマウスピースを変色させる可能性があるため注意しましょう。 虫歯・歯周病以外にも、咀嚼したときの衝撃でリテーナーが壊れることもあります。リテーナーが壊れた場合は別途料金を支払って作り直さなければなりませんし、その間は歯を保定できません。スムーズかつ最小限の費用で歯列矯正を終えるためにも、飲食の際は必ずリテーナーを取り外しましょう。 ②紛失や破損に注意する リテーナーを紛失したり、破損させたりした場合は、作り直しが必要です。先述したとおり、リテーナーを作り直している期間は歯の保定ができません。装着していない期間が長引けば長引くほど後戻りの範囲が広がり、大規模な再治療が必要な可能性も生じるため注意しましょう。 破損を避けるためには、先述したとおり飲食や歯磨きの際にリテーナーを取り外すことが大切です。また、紛失のリスクを減らすために、専用のケースを用意するとよいでしょう。取り外したリテーナーを保管する場所を決めておけば失くしにくくなりますし、破損も避けやすくなります。 ③装着時間を守る 装着時間を守ることも大切なポイントです。リテーナーを着けていない時間は後戻りが進むと考えなければなりません。飲食や歯磨きの際に取り外したまま着け忘れたり、痛みがあるからといってリテーナーを装着しなかったりすると、後戻りが起きて歯列矯正のやり直しが必要になる場合があります。 装着時間は保定の状況により異なるため、歯科医師の説明をしっかりと聞き、指示された装着時間は必ず守りましょう。とくに歯列矯正を終えた直後は原則として終日リテーナーを着け続ける必要があり、就寝中や外出中も含めてリテーナーを使い続けなければなりません。 リテーナーが痛い場合は主治医に相談しよう リテーナーは歯の移動を防ぐための装置なので、人によっては装着中に歯が痛む可能性があります。しかし、痛むからといって装着をやめてしまうと、後戻りを防げなくなるため要注意です。この場合は主治医に相談して、リテーナーを調整してもらうことをおすすめします。 まとめ リテーナー(保定装置)とは、歯列矯正後の後戻りを防ぐために使う装置のことです。リテーナーの装着をさぼると、最悪の場合は歯列矯正をやり直す必要が生じるため注意しましょう。また、装着中に飲食をしないこと、指示されたとおりに装着し続けることなど、いくつかの約束事を守ることも大切です。 リテーナーや歯列矯正に関するご不安がある場合は、表参道AK歯科・矯正歯科にお悩みをお聞かせください。当院では充実した保証制度やアフターフォローをご用意し、痛みに配慮した治療を行っています。リテーナーの痛みを感じた場合も速やかな調整が可能ですので、歯列矯正は当院にお任せください。
2022.11.16
前歯だけ矯正したい人必見!前歯の部分矯正にかかる費用やメリット・注意点を解説
出っ歯や受け口などが原因で、前歯だけを矯正したい人は多いでしょう。そんな人におすすめの矯正方法が、費用や安く治療期間も短い「部分矯正」です。この記事では、前歯の部分矯正にかかる費用やメリット・注意点、そして前歯の部分治療をおすすめできる人の特徴を解説します。 前歯だけ矯正はできる? 結論として、前歯だけの矯正(部分矯正)は可能です。部分矯正とは、左右の犬歯間だけを動かす矯正治療で、犬歯より奥にある歯には手をつけません。そのため、奥歯を含む全体矯正と比べて治療費が安く、治療期間も短くなる可能性が高いことなどがメリットです。 前歯の部分矯正にかかる費用 部分矯正にかかる期間と費用の目安は次のとおりです。   【部分矯正にかかる期間と費用の目安】 治療期間の目安 1~12ヶ月程度 治療費用の目安 10~70万円前後   治療費は矯正する歯の本数などにより異なります。表参道AK歯科・矯正歯科では、1本3万3,000円からの部分矯正が可能です。仮に上下の前歯を2本ずつ矯正する場合は、3万3,000円×4本で13万2,000円を相場としてお考えください。 前歯を部分矯正で治療するメリット 前歯を部分矯正で治療するメリットは次の4点です。   <前歯を部分矯正で治療するメリット> 費用が安い 治療期間が短い傾向にある 痛みが少ない 装置が小さい   それぞれの項目をくわしく解説するので、ご自身の理想に合致するか確かめてみましょう。 ①費用が安い 部分矯正にかかる費用は、全体矯正と比較して安価です。一般的な歯科医院で治療を受けた場合の、全体矯正と部分矯正の費用の違いを見てみましょう。   【歯列矯正にかかる費用相場】 治療の種類 費用相場 表側矯正 50~100万円 裏側矯正 80~150万円 マウスピース矯正 30~90万円 治療費用の目安 10~70万円   表側矯正や裏側矯正といったワイヤー矯正、マウスピース矯正と比べて、部分矯正は安価なことがわかります。前歯だけをピンポイントで安価に治療したい場合は、部分矯正を検討するとよいでしょう。 ②治療期間が短い傾向にある 部分矯正にかかる治療期間の目安は1~12ヶ月程度です。前歯のみ数本の治療で済む場合は、早ければ2~3ヶ月程度で歯列矯正を終えられるでしょう。 なお、全体矯正の治療期間は、目安として2~3年程度+保定期間となることが一般的です。とくに仕事などで人前に出る機会が多い人や、話をする機会が多い人には、素早く治療が完了する部分矯正をおすすめします。 ③痛みが少ない 矯正中に感じる痛みが少ないことも部分矯正のメリットです。矯正中の痛みは、歯の動きや矯正装置による摩擦が原因で起こります。歯の全体に矯正装置を取り付けて大多数の歯を動かす全体矯正と比べて、前歯だけにアプローチする部分矯正の痛みは大幅に軽減されるでしょう。 ④装置が小さい 先述したように、全体矯正と比べると取り付ける装置が小さくなります。これにより痛みや違和感を覚えにくくなることに加えて、歯を開けた際に目立ちにくいこともメリットです。審美性が悪くて敬遠されがちなワイヤー矯正も、前歯だけの部分矯正なら悪目立ちしにくくなります。 前歯を部分矯正で治療する際の注意点 前歯の部分矯正には多くのメリットがありますが、無視できない注意点もいくつかあります。   <前歯を部分矯正で治療する際の注意点> 治療範囲が限られる 歯を削ることが多い 後戻りしやすい   それぞれをくわしく解説するので、許容できるものかどうかをチェックしてみましょう。 ①治療範囲が限られる 部分矯正で治療できる範囲は限定的です。以下のようなケースに該当する場合、前歯だけの部分矯正が難しい可能性があります。   <部分矯正ができないケース> 歯の乱れが大きい場合 奥歯の噛み合わせも調整する必要がある場合 全体の調整が必要な場合   上記のようなケースでは、全体矯正を行わなければ前歯の矯正ができない場合が多く、注意が必要です。部分矯正の可否は、レントゲンなどを使ってくわしく検査してみなければわからないため、まずは歯科医院で検査・カウンセリングを受けることをおすすめします。 ②歯を削ることが多い 健康な歯を削ることが多い点にも注意しましょう。たとえば前歯が飛び出している場合、その横にある歯と重なり合っていると、矯正後の前歯が並ぶスペースがありません。このような問題を解決するために、前歯に干渉する別の歯を削らざるを得ないのです。 一度削った歯を元の状態に戻すことはできません。治療後に「失敗した」と感じないようにするためには、カウンセリングの際に治療内容や範囲を細かく確認する必要があります。 ③後戻りしやすい 後戻りしやすいことも部分矯正の欠点です。後戻りとは、歯列矯正を行う前の位置に歯が戻ってしまう現象をさします。後戻りは全体矯正でも起こる問題で、矯正修了後に保定装置(リテーナー)によって防ぎますが、前歯の部分矯正では以下の事情により全体矯正より後戻りしやすくなります。   <前歯の部分矯正で後戻りしやすい理由> 舌で前歯を押すくせが残っているため 親知らずなど奥歯の圧力が前歯にかかるため 無理やり部分矯正で治療したため リテーナーが十分にフィットしないため   舌で前歯を押す「舌癖」が残っていると、せっかくきれいな位置に動かした前歯を元の状態に戻してしまいがちです。また、部分矯正では奥歯の歯並びを一切動かしません。そのため、親知らずなどから前歯に対して圧力がかかり、短期間で後戻りすることもあり得ます。 前歯の部分矯正がおすすめの人の特徴 前歯の部分矯正をおすすめできる人は、以下の特徴をもつ人です。   <前歯の部分矯正がおすすめの人の特徴> 奥歯などの歯並びに問題がない人 顎の骨に前歯を移動させるスペースがある人 前歯に隣り合う歯を削ってもよい人 全体矯正よりも安く前歯を矯正したい人 部分矯正よりも短期間で前歯を矯正したい人   料金が安く、短期間で治療できることが部分矯正の魅力です。しかし、奥歯など矯正しない歯からの圧力を受けやすい場合などは、後戻りのリスクを高める危険性があります。まずは歯科医院で検査を受け、治療の可否やリスクを確認したのちに、部分矯正を受けるべきか検討するとよいでしょう。 まとめ 結論として、前歯のみの部分矯正は可能です。部分矯正は全体矯正と比べて費用が安く、短期間で治療することができます。ただし治療範囲が限られることや、歯を削る場合が多いこと、後戻りしやすいことといった注意点もあるため、カウンセリングでくわしく確認してから治療を受けるべきか検討しましょう。 表参道AK歯科・矯正歯科では、1本3万3,000円からの部分矯正を行っています。相場と比較しても格安な料金設定ですが、治療を行うのは矯正専門ドクターのみです。治療前の検査も徹底して行い、リスクがある場合はカウンセリングで隠さずにお伝えしますので、部分矯正をご検討中の方はぜひ当院をご利用ください。

審美歯科

治療内容口元に「美しさ」をプラスする治療
費用¥55,000〜¥165,000(税込)
治療後のリスクセラミックの破折、色調の再現に限界があります

インプラント

治療内容欠損部分に人工歯を取り付ける治療
費用1歯あたり ¥280,000〜¥425,000(税込)
治療後のリスクインプラント周囲炎の可能性があるためメンテナンスが必要

ホワイトニング

治療内容気になる歯の着色を白くする治療
費用¥24,000〜¥48,000(税込)
治療後のリスク場合によっては後戻り・知覚過敏になる可能性があります

矯正歯科

治療内容歯並びをよくする治療
費用110,000〜¥1,320,000(税込)
治療後のリスク場合によっては後戻りが考えられます

ガミースマイル

治療内容歯茎のラインをきれいに整える治療
費用¥16,500〜¥275,000(税込)
治療後のリスク疼痛・出血などを生じる事があります

重度歯周病

治療内容再生療法をはじめ、清掃性の向上のための治療
費用¥27,500~¥77,000(税込)
治療後のリスク疼痛などを生じる事があります

入れ歯

治療内容失った歯を人工歯で補う治療
費用¥110,000~¥495,000(税込)
治療後のリスク疼痛・違和感などを生じる事があります