ボロボロの歯は抜かずに治せる!最新修復技術

執筆者情報:小室 敦

最終更新日:

ボロボロの歯は抜かずに治せる!最新修復技術

ボロボロになった歯でも諦めないで!歯を残す選択肢がある

「この歯はもう抜くしかないですね」

歯科医院でこんな言葉を告げられたとき、あなたはどう感じますか? 歯を失うことへの不安や、これからの治療に対する恐れを抱くのは自然なことです。しかし、現代の歯科医療は驚くほど進化しています。

ボロボロになってしまった歯でも、実は抜かずに残せる可能性が高まっているのです。2025年現在、最新の歯科修復技術は私たちの想像をはるかに超えています。

なぜ歯を残すことが重要なのか?

自分の歯を残すことには、想像以上の価値があります。まず、天然の歯には人工物では完全に再現できない感覚があります。食べ物の温度や硬さを正確に感じ取り、咀嚼の微妙なコントロールを可能にしているのです。

また、歯を抜くと周囲の骨が徐々に痩せていくという事実をご存知でしょうか? これは「骨吸収」と呼ばれる現象で、抜歯後に避けられない生理的反応です。骨が痩せると、顔の形にも影響を与え、見た目の老化を早める可能性があります。

さらに、一本の歯を失うことで、噛み合わせのバランスが崩れ、残った歯に過度な負担がかかることも。これが連鎖的な歯の喪失につながることもあるのです。

だからこそ、現代の歯科医療では「抜かない治療」「歯を残す治療」が重視されているのです。

あなたはどう思いますか? 自分の歯をできるだけ長く保ちたいと思いませんか?

2025年最新!ボロボロの歯を救う5つの先端技術

歯科医療の進化は目覚ましく、わずか数年前には「抜歯しかない」と診断されていた歯でも、今では救える可能性が広がっています。2025年現在、注目すべき最新技術をご紹介します。

1. 3Dプリント技術を活用した精密修復

デジタル技術の発展により、歯科治療は新たな次元に進化しました。3Dスキャナーで口腔内を精密に計測し、そのデータをもとに3Dプリンターで型枠を作製。これにより、大きく欠けた歯の修復や、歯と歯の隙間を埋める治療が高精度で可能になりました。

荻窪まうな歯科医院では、この技術を「CRインデックステクニック」として導入。健康な歯を削らずに修復できる画期的な方法として注目されています。治療時間の短縮と高精度な修復を両立させた技術です。

2. バイオミメティックデンティストリー

「バイオミメティック」とは、自然の構造や機能を模倣するという意味です。歯科治療においては、天然の歯の構造や性質をできるだけ忠実に再現する考え方を指します。

従来の治療法では、歯を大きく削って金属やセラミックで覆う方法が主流でした。しかし、バイオミメティックアプローチでは、最小限の削除で済み、歯の本来の強度や弾性を活かした修復が可能になります。

この技術は、歯の内部構造まで考慮した複合的な修復方法で、長期的な予後も良好です。特に「ボロボロ」と思われていた歯でも、健全な部分を最大限に活かせるのが特徴です。

3. 再生療法による歯の修復

歯の再生医療も着実に進歩しています。歯髄(歯の神経)の再生や、歯周組織の再生技術が実用化されつつあります。

特に注目すべきは「骨再生治療法」です。歯を支える骨が失われた場合でも、特殊な材料を用いて骨の再生を促進。これにより、以前なら抜歯するしかなかった歯でも保存できるケースが増えています。

表参道AK歯科・矯正歯科では、この再生療法を積極的に取り入れ、患者さんの歯を長期的に保存するための治療を提供しています。

こんな症状でも諦めないで!救える可能性がある歯の状態

「もう手遅れかも…」と思っていても、実は救える可能性がある歯の状態があります。現代の歯科医療では、以前なら「抜歯」と判断されていたケースでも、歯を残せることが増えているのです。

重度の虫歯でボロボロになった歯

歯の大部分が虫歯で失われてしまった場合でも、歯の根(歯根)が健全であれば、様々な方法で修復できる可能性があります。

最新のコンポジットレジン(歯科用プラスチック)技術を用いれば、失われた歯質を精密に再建することが可能です。また、セラミックやジルコニアなどの高強度材料を用いた「クラウン」(被せ物)で保護することで、長期的な使用に耐える歯に生まれ変わらせることができます。

私が臨床で経験した例では、歯冠部(歯の見える部分)のほとんどが失われた患者さんでも、適切な根管治療と最新の修復材料を組み合わせることで、見事に機能を回復させることができました。

あなたの歯も、諦めるには早すぎるかもしれません。

歯の根が割れてしまった場合

歯根破折(歯の根が割れること)は、従来なら抜歯の絶対的な適応症とされてきました。しかし、破折の程度や位置によっては、最新の接着技術や外科的アプローチで保存できることもあります。

特に垂直性の破折ではなく、斜めや水平方向の破折の場合、接着性レジンセメントによる再接着や、外科的な処置で歯を保存できる可能性が高まっています。

もちろん、すべての歯根破折が救えるわけではありませんが、セカンドオピニオンを求めることで、新たな可能性が見つかるかもしれません。

重度の歯周病で動揺がある歯

歯周病によって歯を支える骨が大きく失われ、歯がグラグラする状態になっても、最新の歯周再生療法で骨を再生させることができる場合があります。

エムドゲイン®やリグロス®などの再生材料を用いた治療や、自家骨移植などの外科的アプローチにより、失われた骨を取り戻し、歯の安定性を回復させることが可能です。

また、一時的に歯を固定する「暫間固定」を行いながら治療を進めることで、最終的に自立した健康な歯に戻せることもあります。

歯を残す最新治療法の種類と特徴

ボロボロになった歯を救うための治療法は、症状や状態によって異なります。ここでは、代表的な治療法とその特徴をご紹介します。

神経を残す治療(3Mix法)

深い虫歯でも、必ずしも神経(歯髄)を取り除く必要はありません。3Mix法は、特殊な抗菌薬の混合物を用いて歯髄を保存する治療法です。

神経を残すことで、歯の栄養供給が維持され、歯が乾燥して脆くなるのを防ぎます。また、痛みを感じる機能も残るため、異常な力がかかった際の防御反応も期待できます。

特に若い方の歯は、神経を残すことで歯の成長が続き、歯根が完成するメリットもあります。

極力歯を削らない治療(MI治療)

MI(Minimal Intervention:最小限の介入)治療は、健全な歯質をできるだけ残すことを重視した治療法です。従来のように大きく削って詰め物や被せ物をするのではなく、必要最小限の処置で歯を保存します。

特に注目すべきは、先ほど紹介した「CRインデックステクニック」です。3Dプリンターで作製した型枠を用いることで、精密な修復が可能になりました。健康な歯質を削ることなく、失われた部分だけを補うことができます。

この技術は2025年現在、全国の歯科医院で導入が進んでおり、「削らない・抜かない」治療の主流になりつつあります。

ドックベストセメント治療

ドックベストセメントは、生体親和性の高い特殊なセメントで、歯の神経に近い深い虫歯でも、神経を保護しながら修復できる可能性があります。

このセメントは、歯髄を刺激して「第二象牙質」と呼ばれる防御層を形成させる効果があり、歯の自己修復力を高めます。また、抗菌作用もあるため、再発リスクも低減できます。

特に、子どもの歯や若い方の大きな虫歯の治療に適しており、将来的な歯の寿命を延ばす効果が期待できます。

ボロボロの歯を守るための日常ケアと予防法

最新の治療技術で歯を救えたとしても、その後のケアが不十分では再び問題が発生してしまいます。ここでは、修復した歯を長持ちさせるための日常ケアと予防法をご紹介します。

適切なブラッシング方法

修復した歯は、通常の歯よりも丁寧なケアが必要です。特に、詰め物や被せ物の境目は汚れが溜まりやすく、そこから再び虫歯になるリスクがあります。

ブラッシングは、歯と歯茎の境目に45度の角度で毛先を当て、小刻みに動かす「バス法」が効果的です。力を入れすぎず、優しく丁寧に磨くことがポイントです。

電動歯ブラシも有効ですが、使い方を歯科医師や歯科衛生士に確認してから使用しましょう。

定期的なメンテナンスの重要性

修復した歯を長持ちさせるためには、3〜6ヶ月ごとの定期検診が欠かせません。プロによるクリーニングで、自分では落としきれない汚れを除去し、修復部分の状態をチェックすることで、小さな問題を早期に発見・対処できます。

私の臨床経験では、定期的にメンテナンスを受けている患者さんは、そうでない方に比べて修復物の寿命が2倍以上長くなるケースも珍しくありません。

わずかな時間と費用の投資で、大きな治療を回避できると考えれば、定期メンテナンスはとても経済的な選択と言えるでしょう。

食生活と生活習慣の見直し

修復した歯を守るためには、食生活や生活習慣の見直しも重要です。特に注意すべきポイントは以下の通りです:

  • 糖分の摂取頻度を減らす(回数が多いほど虫歯リスクが高まります)
  • 硬いものを噛む習慣を控える(修復物に過度な力がかかります)
  • 酸性の飲食物の摂取後は、すぐに歯を磨かず、水でうがいする(酸で軟化したエナメル質を保護します)
  • 歯ぎしりや食いしばりがある場合は、ナイトガードの使用を検討する(修復物の破損を防ぎます)

これらの習慣を意識することで、修復した歯の寿命を大幅に延ばすことができます。

専門医に相談するタイミングと医院選びのポイント

ボロボロになった歯を救うためには、適切なタイミングで専門医に相談することが重要です。また、すべての歯科医院が最新の修復技術に対応しているわけではありません。ここでは、相談するタイミングと医院選びのポイントをご紹介します。

早めの相談が歯を救う鍵

「まだ痛くないから大丈夫」と思って放置することは、最も避けるべき行動です。痛みを感じる頃には、すでに状態が進行していることが多く、治療の選択肢が限られてしまいます。

以下のような症状があれば、早めに相談しましょう:

  • 歯が欠けた、または大きな穴が開いている
  • 冷たいものや熱いものがしみる
  • 噛むと痛みを感じる
  • 歯茎が腫れている、または出血する
  • 歯がグラグラする

特に「この歯はもう抜くしかない」と言われた場合こそ、セカンドオピニオンを求める価値があります。別の専門医の視点で見ることで、新たな可能性が見つかるかもしれません。

専門医を選ぶポイント

すべての歯科医師が最新の修復技術に精通しているわけではありません。以下のポイントを参考に、専門医を選びましょう:

  • 日本歯科保存学会の専門医や認定医の資格を持っているか
  • 「MI治療」「バイオミメティック」などの保存的アプローチに対応しているか
  • デジタル機器(3Dスキャナーなど)を導入しているか
  • カウンセリングに十分な時間を取ってくれるか
  • 複数の治療選択肢を提示してくれるか
  • 定期的なメンテナンスプログラムがあるか

表参道AK歯科・矯正歯科では、院長の小室敦医師が日本歯科保存学会をはじめとする複数の専門学会に所属し、最新の修復技術を取り入れた治療を提供しています。また、3Dスキャナーやデジタル機器を活用した精密な診断と治療計画の立案を行っています。

無料カウンセリングを活用しよう

多くの専門医院では、無料カウンセリングを実施しています。これを活用して、自分の歯の状態や治療の選択肢について相談してみましょう。

表参道AK歯科・矯正歯科でも、「いきなり治療に入るのは怖い」「他院の話も聞きたいからまず相談だけ」といった患者さんの不安や悩みに対応するため、無料カウンセリングを実施しています。

カウンセリングでは、現在の歯の状態を詳しく説明してもらい、どのような治療法があるのか、それぞれのメリット・デメリット、費用や期間などについて確認しましょう。納得のいく説明が得られるかどうかも、医院選びの重要なポイントです。

まとめ:あなたの歯を守るための最新アプローチ

ボロボロになった歯でも、最新の歯科医療技術を活用すれば、抜かずに治せる可能性が広がっています。2025年現在、3Dプリント技術やバイオミメティックアプローチ、再生療法など、様々な選択肢があります。

重要なのは、早めに専門医に相談し、複数の治療選択肢を検討すること。そして、治療後も適切なケアと定期的なメンテナンスを続けることで、自分の歯を長く保つことができます。

表参道AK歯科・矯正歯科では、患者さん一人ひとりの状態に合わせた最適な治療法を提案し、長期的な歯の健康をサポートしています。「この歯はもう抜くしかない」と諦める前に、ぜひ一度ご相談ください。

あなたの大切な歯を守るために、最新の歯科医療が力になります。

表参道AK歯科・矯正歯科 院長:小室 敦

院長 小室 敦

https://doctorsfile.jp/h/197421/df/1/

略歴

  • 日本歯科大学 卒業
  • 日本歯科大学附属病院 研修医
  • 都内歯科医院 勤務医
  • 都内インプラントセンター 副院長
  • 都内矯正歯科専門医院 勤務医
  • 都内審美・矯正歯科専門医院 院長

所属団体

  • 日本矯正歯科学会
  • 日本口腔インプラント学会
  • 日本歯周病学会
  • 日本歯科審美学会
  • 日本臨床歯科学会(東京SJCD)
  • 包括的矯正歯科研究会
  • 下間矯正研修会インストラクター
  • レベルアンカレッジシステム(LAS)

参加講習会

  • 口腔インプラント専修医認定100時間コース
  • JIADS(ペリオコース)
  • 下間矯正研修会レギュラーコース
  • 下間矯正研修会アドバンスコース
  • 石井歯内療法研修会
  • SJCDレギュラーコース
  • SJCDマスターコース
  • SJCDマイクロコース
  • コンセプトに基づく包括的矯正治療実践ベーシックコース (綿引 淳一 先生)
  • 新臨床歯科矯正学研修会専門医コース 診断・治療編(石川 晴夫 先生)
  • 新臨床歯科矯正学研修会専門医コース 応用編(石川 晴夫 先生)
  • レベルアンカレッジシステム(LAS)レギュラーコース
  • 他多数参加

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日付:  

審美歯科

治療内容口元に「美しさ」をプラスする治療
費用¥55,000〜¥165,000(税込)
治療後のリスクセラミックの破折、色調の再現に限界があります

インプラント

治療内容欠損部分に人工歯を取り付ける治療
費用1歯あたり ¥280,000〜¥425,000(税込)
治療後のリスクインプラント周囲炎の可能性があるためメンテナンスが必要

ホワイトニング

治療内容気になる歯の着色を白くする治療
費用¥24,000〜¥48,000(税込)
治療後のリスク場合によっては後戻り・知覚過敏になる可能性があります

矯正歯科

治療内容歯並びをよくする治療
費用110,000〜¥1,320,000(税込)
治療後のリスク場合によっては後戻りが考えられます

ガミースマイル

治療内容歯茎のラインをきれいに整える治療
費用¥16,500〜¥275,000(税込)
治療後のリスク疼痛・出血などを生じる事があります

重度歯周病

治療内容再生療法をはじめ、清掃性の向上のための治療
費用¥27,500~¥77,000(税込)
治療後のリスク疼痛などを生じる事があります

入れ歯

治療内容失った歯を人工歯で補う治療
費用¥110,000~¥495,000(税込)
治療後のリスク疼痛・違和感などを生じる事があります

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