裏側矯正の費用相場と支払い方法〜2025年最新版・専門医が解説

執筆者情報:小室 敦

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裏側矯正の費用相場と支払い方法〜2025年最新版・専門医が解説

歯並びを改善したいけれど、目立つ矯正装置は避けたい。そんな方に人気の裏側矯正。見た目を気にせず矯正できる魅力的な選択肢ですが、気になるのはその費用ではないでしょうか。

「裏側矯正って表側より高いの?」「実際にどれくらいの費用がかかるの?」「支払い方法は分割できるの?」

このような疑問をお持ちの方も多いと思います。裏側矯正は確かに他の矯正方法と比較すると費用が高めですが、その理由や実際の相場、費用を抑える方法などを知ることで、より賢い選択ができるようになります。

この記事では、2025年最新の裏側矯正の費用相場から支払い方法、さらには費用を抑えるコツまで、矯正専門医の視点から詳しく解説します。矯正治療を検討されている方はぜひ参考にしてください。

裏側矯正とは?特徴と他の矯正方法との違い

裏側矯正(舌側矯正とも呼ばれます)は、歯の裏側(舌側)に矯正装置を装着する治療法です。表側矯正やマウスピース矯正と比べて、外からほとんど見えないという大きな特徴があります。

特に社会人や人前に立つ仕事をされている方に選ばれることが多く、見た目を気にせず矯正治療を進められる点が最大のメリットです。

裏側矯正の主な特徴は以下の通りです。

  • 審美性に優れている:外側から矯正装置がほとんど見えない
  • あらゆる症例に対応可能:重度の不正咬合にも対応できる
  • 精密な治療が可能:一人ひとりの歯に合わせたオーダーメイド装置を使用

一方で、表側矯正やマウスピース矯正と比較すると、装置の製作や調整に高い技術が必要なため、費用が高くなる傾向があります。また、装置に慣れるまで発音しづらさを感じる方もいらっしゃいます。

それでは、気になる費用相場について詳しく見ていきましょう。

裏側矯正の費用相場(2025年最新)

裏側矯正の費用は、治療範囲や使用する装置のタイプ、医院によって異なりますが、2025年現在の相場は以下のようになっています。

全体矯正と部分矯正の費用差

裏側矯正の費用相場は、全体矯正で100万円〜170万円、部分矯正で40万円〜70万円程度です。

全体矯正は上下の歯すべてを対象とし、噛み合わせまで含めた総合的な治療を行います。一方、部分矯正は前歯など見た目が気になる部分のみを治療するため、費用を抑えることができます。

他の矯正方法との費用比較

裏側矯正は他の矯正方法と比較すると費用が高い傾向にあります。各矯正方法の費用相場を比較してみましょう。

  • 表側矯正:全体矯正で60万円〜120万円、部分矯正で30万円〜60万円
  • 裏側矯正:全体矯正で100万円〜170万円、部分矯正で40万円〜70万円
  • マウスピース矯正:全体矯正で60万円〜100万円、部分矯正で10万円〜40万円
  • ハーフリンガル矯正(上顎裏側・下顎表側):全体矯正で35万円〜150万円

裏側矯正は確かに費用が高めですが、見た目を気にせず矯正できるという大きなメリットがあります。特に人前に立つ機会が多い方や、矯正中の見た目を気にされる方には、費用以上の価値があると言えるでしょう。

では、なぜ裏側矯正は他の矯正方法と比べて費用が高くなるのでしょうか?

裏側矯正が高額になる理由

裏側矯正が他の矯正方法と比較して高額になる理由は主に3つあります。

オーダーメイドの矯正装置を使用

裏側矯正では、患者さん一人ひとりの歯の形状に合わせてオーダーメイドの矯正装置を製作します。歯の裏側は表側と違って形状が複雑で個人差が大きいため、既製品ではなく、精密な型取りに基づいたカスタムメイドの装置が必要になります。

この装置の製作には高度な技術と専門的な設備が必要で、製作コストが高くなります。特に最新のデジタル技術を用いた装置は精度が高い分、費用も高くなる傾向があります。

治療時間の長さと技術的難易度

裏側矯正は表側矯正と比べて技術的に難しく、1回あたりの治療時間も長くなります。歯の裏側は視認性が悪く、作業スペースも限られているため、矯正装置の装着や調整には高度な技術と経験が必要です。

また、治療中の細かな調整も難しいため、医師の技術力が治療結果に大きく影響します。そのため、裏側矯正を提供できる歯科医師は限られており、その高い技術に対する対価として費用が高くなります。

専門的な設備と技術研鑽

裏側矯正を行うには、専門的な設備や器具が必要です。また、医師は裏側矯正の技術を習得するために多くの研修や講習会に参加し、常に最新の技術を学び続ける必要があります。

私自身も日本矯正歯科学会をはじめとする様々な学会に所属し、下間矯正研修会やレベルアンカレッジシステム(LAS)など、多くの専門的な研修を受けてきました。こうした継続的な技術研鑽のコストも、最終的な治療費に反映されます。

裏側矯正は確かに費用が高めですが、見えない矯正を希望される方にとっては大きなメリットがあります。では、この費用を少しでも抑える方法はあるのでしょうか?

裏側矯正の費用を抑える方法

裏側矯正は高額になりがちですが、いくつかの方法で費用を抑えることができます。

トータルフィーシステムを採用している医院を選ぶ

矯正治療の費用システムには、「トータルフィーシステム(総額固定料金制)」と「処置別支払い制(都度払い)」の2種類があります。

トータルフィーシステムは、初めに治療全体の費用が提示され、途中で追加費用が発生しにくいシステムです。一方、処置別支払い制は、来院や処置のたびに費用が発生するため、治療が長引くと予想以上に費用がかさむ可能性があります。

費用を抑えるためには、トータルフィーシステムを採用している医院を選ぶことをおすすめします。当院でも矯正相談は無料で、毎月の調整料や保定管理料も無料としています。

部分矯正やハーフリンガル矯正を検討する

全体矯正ではなく、気になる前歯部分のみを治療する部分矯正を選択することで、費用を抑えることができます。また、上顎は裏側、下顎は表側という「ハーフリンガル矯正」も、全体を裏側矯正するよりも費用を抑えられる選択肢です。

ただし、部分矯正は適応できる症例が限られますので、まずは専門医に相談することをおすすめします。噛み合わせの問題がある場合は、全体矯正が必要になることもあります。

医療費控除や分割払いを活用する

矯正治療の費用は医療費控除の対象となる場合があります。年間の医療費が10万円を超えると、一定の金額が所得税から控除されるため、税金の還付を受けられる可能性があります。

また、多くの矯正歯科ではデンタルローンやクレジットカード払いなどの分割払いに対応しています。当院でも月々の負担を抑えた支払い方法をご用意していますので、お気軽にご相談ください。

次に、裏側矯正の具体的な支払い方法について詳しく見ていきましょう。

裏側矯正の支払い方法

裏側矯正の費用を支払う方法はいくつかあります。ご自身の経済状況に合わせて最適な方法を選びましょう。

一括払い

治療費を一括で支払う方法です。一括払いを選ぶと、分割手数料がかからないため、総支払額を抑えることができます。また、医院によっては一括払いの場合に割引を適用しているところもあります。

まとまった資金がある場合は、一括払いを検討してみるとよいでしょう。

デンタルローン(医療ローン)

デンタルローンは医療費専用のローンで、矯正治療の費用を分割して支払うことができます。多くの矯正歯科医院では、提携している医療ローン会社を紹介してくれます。

デンタルローンのメリットは、月々の支払額を自分の予算に合わせて調整できる点です。例えば、裏側矯正の費用が150万円の場合、60回払い(5年)にすると月々約2万5千円程度の支払いになります。

ただし、金利が発生するため、総支払額は一括払いよりも多くなります。金利は医療ローン会社によって異なりますので、複数の会社を比較検討することをおすすめします。

クレジットカード払い

多くの矯正歯科医院ではクレジットカード払いに対応しています。クレジットカードの分割払いやリボ払いを利用することで、月々の負担を軽減することができます。

クレジットカード払いのメリットは、手続きが簡単で即日利用できる点です。また、カードによってはポイントが貯まるというメリットもあります。

ただし、クレジットカードの分割払いやリボ払いは金利が高めに設定されていることが多いため、長期の分割払いの場合はデンタルローンの方が総支払額を抑えられる可能性があります。

院内分割払い

医院によっては、独自の分割払いプランを提供しているところもあります。院内分割払いの場合、デンタルローンやクレジットカードのような審査がなく、金利が低めに設定されていることもあります。

当院でも患者さんの経済状況に合わせた支払いプランをご用意していますので、お気軽にご相談ください。

支払い方法は医院によって異なりますので、カウンセリング時に詳しく確認することをおすすめします。

裏側矯正の保険適用と医療費控除

裏側矯正の費用に関して、保険適用や医療費控除について知っておくことも重要です。

保険適用となるケース

一般的に、見た目を改善するための矯正治療は「自由診療」となり、健康保険は適用されません。しかし、以下のような場合は例外的に保険適用となる可能性があります。

  • 顎変形症:顎の骨格的な問題により、著しい咬合異常がある場合
  • 唇顎口蓋裂:生まれつきの口唇口蓋裂に伴う不正咬合の場合
  • 顎離断等の手術を必要とする場合:外科的矯正治療が必要な場合

これらの症例では、大学病院や指定された医療機関で治療を受ける必要があります。また、保険適用となるのは矯正装置の種類も限られており、裏側矯正を希望する場合は差額を自己負担する必要があります。

医療費控除の活用方法

裏側矯正を含む矯正治療の費用は、医療費控除の対象となります。医療費控除とは、1年間(1月1日から12月31日まで)に支払った医療費が10万円を超えた場合、確定申告をすることで所得税の一部が還付される制度です。

医療費控除を受けるためには、以下の書類が必要です。

  • 領収書(医院名、患者名、治療内容、金額、日付が記載されたもの)
  • 医療費控除の明細書
  • 確定申告書

矯正治療は複数年にわたることが多いですが、実際に支払った年の医療費として申告することができます。例えば、2025年に支払った分は2025年分の確定申告(2026年2月〜3月)で申告します。

医療費控除を活用することで、実質的な矯正費用の負担を軽減することができますので、ぜひ検討してみてください。

裏側矯正の治療期間と通院頻度

裏側矯正の費用を考える上で、治療期間や通院頻度も重要な要素です。これらを把握しておくことで、時間的・経済的な計画を立てやすくなります。

一般的な治療期間

裏側矯正の治療期間は、症例の難易度によって異なりますが、一般的には以下のような目安があります。

  • 軽度の症例:約1年〜1年半
  • 中度の症例:約1年半〜2年
  • 重度の症例:約2年〜3年

表側矯正と比較すると、裏側矯正は装置の調整がやや難しいため、治療期間が若干長くなる傾向があります。ただし、最新のオーダーメイド装置を使用することで、治療期間を短縮できるケースもあります。

通院頻度と調整費用

裏側矯正の通院頻度は、治療の段階によって異なりますが、一般的には以下のようになります。

  • 装置装着直後:1〜2週間に1回
  • 治療中期:4〜6週間に1回
  • 治療後期:6〜8週間に1回

通院のたびに調整費用が発生する医院もありますが、先述したトータルフィーシステムを採用している医院では、毎回の調整費用は初期費用に含まれていることが多いです。

当院では、患者さんの負担を軽減するため、毎月の調整料や保定管理料を無料としています。通院の交通費や時間的コストも考慮して、医院を選ぶことをおすすめします。

裏側矯正を選ぶ際のポイント

口ゴボ 歯並びはいい

裏側矯正は費用が高めですが、見えない矯正を希望される方にとっては最適な選択肢です。医院選びの際には、費用だけでなく以下のポイントも考慮することをおすすめします。

医師の経験と専門性

裏側矯正は高度な技術を要するため、経験豊富な矯正専門医を選ぶことが重要です。医師の経歴や所属学会、症例数などをチェックしましょう。

また、日本矯正歯科学会に所属しているかどうかも、技術力を判断する一つの目安になります。

使用する装置のタイプ

裏側矯正で使用する装置には様々なタイプがあり、それによって費用や治療の快適さが異なります。最新のデジタル技術を用いたオーダーメイド装置は費用が高めですが、治療の精度や快適さが向上します。

カウンセリング時に、どのような装置を使用するのか、そのメリット・デメリットについて詳しく説明を受けることをおすすめします。

医院の設備と通いやすさ

矯正治療は長期にわたるため、通いやすい立地の医院を選ぶことも重要です。また、最新の設備を導入している医院では、より精密な診断や効率的な治療が期待できます。

当院では、3DスキャナーやAI分析などの最新デジタル機器を用いた正確な診断を行い、患者さん一人ひとりに最適な治療計画を提案しています。

無料カウンセリングの活用

多くの矯正歯科では無料カウンセリングを実施しています。複数の医院でカウンセリングを受け、費用や治療方針、医師との相性などを比較検討することをおすすめします。

当院でも無料カウンセリングを実施していますので、裏側矯正に興味がある方はお気軽にご相談ください。

まとめ:裏側矯正の費用と選び方

裏側矯正は、見た目を気にせず矯正治療を受けられる素晴らしい選択肢です。確かに費用は他の矯正方法と比べて高めですが、その価値は十分にあると言えるでしょう。

裏側矯正の費用相場は、全体矯正で100万円〜170万円、部分矯正で40万円〜70万円程度です。費用が高くなる理由は、オーダーメイドの装置を使用すること、治療の技術的難易度が高いこと、専門的な設備や技術研鑽が必要なことなどが挙げられます。

費用を抑えるためには、トータルフィーシステムを採用している医院を選ぶ、部分矯正やハーフリンガル矯正を検討する、医療費控除や分割払いを活用するなどの方法があります。

裏側矯正を選ぶ際は、費用だけでなく、医師の経験と専門性、使用する装置のタイプ、医院の設備と通いやすさなども重要なポイントです。無料カウンセリングを活用して、ご自身に最適な医院を見つけることをおすすめします。

美しい歯並びは、自信につながり、人生の質を高めてくれます。費用面で不安がある方も、様々な支払い方法や医療費控除を活用することで、無理なく治療を受けることができます。まずは専門医に相談し、ご自身に最適な矯正方法を見つけてください。

当院では、患者さん一人ひとりのご要望やライフスタイルに合わせた矯正治療を提案しています。裏側矯正に興味がある方は、ぜひ無料カウンセリングにお越しください。

詳しい情報や無料カウンセリングのご予約は、表参道ak歯科矯正歯科までお気軽にお問い合わせください。

表参道AK歯科・矯正歯科 院長:小室 敦

院長 小室 敦

https://doctorsfile.jp/h/197421/df/1/

略歴

  • 日本歯科大学 卒業
  • 日本歯科大学附属病院 研修医
  • 都内歯科医院 勤務医
  • 都内インプラントセンター 副院長
  • 都内矯正歯科専門医院 勤務医
  • 都内審美・矯正歯科専門医院 院長

所属団体

  • 日本矯正歯科学会
  • 日本口腔インプラント学会
  • 日本歯周病学会
  • 日本歯科審美学会
  • 日本臨床歯科学会(東京SJCD)
  • 包括的矯正歯科研究会
  • 下間矯正研修会インストラクター
  • レベルアンカレッジシステム(LAS)

参加講習会

  • 口腔インプラント専修医認定100時間コース
  • JIADS(ペリオコース)
  • 下間矯正研修会レギュラーコース
  • 下間矯正研修会アドバンスコース
  • 石井歯内療法研修会
  • SJCDレギュラーコース
  • SJCDマスターコース
  • SJCDマイクロコース
  • コンセプトに基づく包括的矯正治療実践ベーシックコース (綿引 淳一 先生)
  • 新臨床歯科矯正学研修会専門医コース 診断・治療編(石川 晴夫 先生)
  • 新臨床歯科矯正学研修会専門医コース 応用編(石川 晴夫 先生)
  • レベルアンカレッジシステム(LAS)レギュラーコース
  • 他多数参加

 

 

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