2023.02.10
ワイヤー矯正とは|メリット・デメリットや装置の仕組みについてわかりやすく解説
当記事では、ワイヤー矯正の概要や仕組み、種類、メリット、デメリットなどについて解説します。ワイヤー矯正を行いたいと思っている方は、ぜひお読みください。 ワイヤー矯正とは? ワイヤー矯正とは、ブラケットとワイヤーを歯に取り付けて治療を行う歯列矯正のことです。「歯列矯正」と聞いて多くの人がまず初めに思い浮かべる、古くから行われてきたオーソドックスな矯正の方法です。 ワイヤー矯正の仕組み ワイヤー矯正では、歯に取り付けた「ブラケット」という装置にワイヤーを通して治療を行います。ワイヤーから生まれる復元力を歯に加えることで、歯を少しずつ移動させていき、歯並びを整えます。 ワイヤー矯正の種類 ワイヤー矯正には、以下のように3つの種類があります。   表側矯正 裏側矯正 ハーフリンガル矯正   以下ではそれぞれの概要やかかる費用、期間、メリット・注意点について解説します。 表側矯正 表側矯正とは、歯の表側に装置を取り付けて治療を行う方法です。かかる費用は、50~100万円程度です。治療には、2〜3年程度の期間がかかります。 表側矯正のメリットは、リーズナブルな価格で済みやすいという点です。かかる費用がほかの方法に比べて安いため、出費をできる限り抑えたい方におすすめの方法だといえます。 デメリットは、見た目が気になりやすいという点です。歯の表側に装着するため、歯を見せて笑った際に装置が周囲から見えて、矯正していることがすぐにわかってしまいます。また、食事を行った際食べかすが装置に引っかかりやすいという点にも注意が必要です。 裏側矯正 裏側矯正とは、歯の裏側に装置を取り付けて治療を行う方法のことです。かかる費用は、80~150万円程度です。治療には、3年前後の期間がかかります。 裏側矯正のメリットは、目立ちにくいという点です。歯の裏側に装置を取り付けるため、歯を見せて笑っても装置が見えにくいという特徴があります。周りに矯正していると気付かれたくない人や、治療中も歯の審美性を保ちたい人におすすめです。 デメリットは、費用が高くなりやすいという点です。裏側矯正は表側矯正に比べ、治療に高い技術力が必要となります。さらに、使用する装置は患者さん一人ひとりにあわせたものを製作しなければなりません。 医師の技量が試される上に手間もかかることから、表側矯正よりも多くの費用がかかりやすい傾向にあるのです。 ハーフリンガル矯正 ハーフリンガル矯正とは、上の歯のみ裏側矯正を実施し、下の歯は表側矯正を行う治療のことです。発生する費用は、35〜150万円程度です。治療には5ヶ月〜3年の期間がかかります。 ハーフリンガル矯正のメリットは、裏側矯正よりも安くなりやすいという点です。前述のとおり、裏側矯正は表側矯正に比べて費用が高くなりやすい傾向にあります。しかし表側矯正は装置が目立ちやすいため、できる限り避けたいと思っている人も多いでしょう。 ハーフリンガル矯正であれば、とくに装置が目立ちやすい上の歯のみ裏側矯正を行うため、費用を抑えつつ審美性も高められます。表側矯正の安さと裏側矯正の目立ちにくさという双方のメリットを兼ね備えた治療だといえるでしょう。 注意すべきなのは、歯磨きをするのが難しいという点です。上の歯は裏側に装置を取り付けることになるため、歯磨きの際、装置を直接見て磨けません。どこに食べかすなどの汚れがあるかわからないため、汚れを取りこぼし、虫歯の原因となるリスクが高まるでしょう。 ワイヤー矯正以外の矯正方法 ワイヤー矯正以外にも、さまざまな矯正方法があります。代表的なものとしては、マウスピース矯正が挙げられるでしょう。マウスピース矯正とは、歯にマウスピースを取り付けて治療を行う方法です。30~90万円程度で行える治療で、5ヶ月〜2年程度の期間がかかります。 マウスピース矯正のメリットは、装置が透明である点です。透明な装置は目立ちにくいため、周囲に矯正していることを気付かれにくいという強みがあります。デメリットは、取り外しが可能なため自己管理が欠かせない点です。外したあとは、紛失しないようしっかりと管理しなければなりません。 ワイヤー矯正の4つのメリット ワイヤー矯正の代表的なメリットは、以下の4つです。   取り外しの手間がない 適用症例が広い 歯の移動速度が速い 装置の紛失のリスクがない   取り外しの手間がない 先ほど紹介したマウスピース矯正は、患者さん自身が装置を取り外しできる治療方法です。当治療の場合、食事や歯磨きの際に毎回取り外す手間が生じます。対してワイヤー矯正は装置を取り外す必要がないため、手間が軽減されるでしょう。 適用症例が広い ワイヤー矯正は、ほかの治療法に比べて適用症例が広いという強みを持っています。従来の治療法では対応できなかったような症例を抱えている人でも、ワイヤー矯正であれば治療できる可能性があるといえるでしょう。 歯の移動速度が速い ワイヤー矯正は、マウスピース矯正と比較すると歯の移動速度が速いというメリットを持っています。歯が速く移動すればその分治療にかかる期間も短くなりやすいため、治療に時間をかけたくない人にとっては大きなメリットだといえるでしょう。 装置の紛失のリスクがない マウスピース矯正の場合、患者さんが装置を取り外せるため、取り外している間に装置を紛失するリスクがあります。対してワイヤー矯正の場合、患者さんだけでは取り外せないので、紛失する心配がありません。 ワイヤー矯正の4つのデメリット さまざまなメリットを持つワイヤー矯正ですが、審美性や利便性の面でデメリットがある点についても覚えておく必要があります。ワイヤー矯正の代表的なデメリットは、主に以下の4つです。   矯正装置が目立つ 食事がしにくい 手入れがしにくい 痛みや違和感を覚える場合がある   矯正装置が目立つ 表側矯正の場合、歯の表側にワイヤーを取り付けるため、矯正装置が目立ってしまいます。人前に出ることの多い方や、矯正していることを隠したいと考えている人にとっては大きなデメリットになるでしょう。 食事がしにくい 治療中は、食事がしにくくなることがあります。たとえばキャラメルのような粘着力の高いものを噛むと、装置にくっついて取れなくなるリスクがあるため、十分に注意しなければなりません。食べるものを慎重に選び、慎重に噛む必要がある点は、ストレスに感じる人も多いでしょう。 手入れがしにくい 装置が取り付けられることで、歯磨きの際に装置が歯ブラシの動きを阻害し、きれいに磨くのが難しくなる可能性があります。汚れがたまって虫歯を引き起こすことがないよう、治療を始める前以上にしっかりと磨かなければなりません。 痛みや違和感を覚える場合がある ワイヤー矯正は、マウスピース矯正と比べて痛みが出やすい傾向にあります。痛みの種類としては、歯が動く際に生じるものと、装置の一部が粘膜に当たって生じるものの2種類があります。 まとめ ワイヤー矯正とは、ブラケットやワイヤーを用いて行う治療のことです。適応症例が広かったり、歯をすばやく移動できたりと、さまざまなメリットを持っています。対して、食事がしにくい点や目立ちやすい点などには注意が必要です。 表参道AK歯科・矯正歯科は、正確な診断と根拠に基づいた治療を常に心がけています。歯列矯正の実施を検討している方は、ぜひお越しください。
2023.02.03
歯並びがガタガタになる原因と治療法|放置するリスクも解説します
ガタガタの歯並びは口元やお顔の印象を大きく変えてしまうため、気にしている方も多いでしょう。食べ物が詰まりやすいなどの不便を感じている方もいるかもしれません。 しかし、ガタガタの歯並びになってしまう原因や治療法がわからず、そのままにしている方が少なくありません。 そこで今回は、歯並びがガタガタになる原因と治療法について解説します。悪い歯並びを放置するリスクについても解説するので、歯並び・噛み合わせでお悩みの方はぜひ参考にしてください。 歯並びがガタガタになる5つの原因 歯並びがガタガタになってしまう原因は、先天的なものが原因の場合と、日ごろの習慣などで引き起こされる後天的なものが原因の場合に分けられます。   顎の骨が小さい 歯の本数が多い 指しゃぶりや爪を噛む癖がある 舌の位置が正しい位置にない 生え変わりの時期が適切ではなかった   では、それぞれの原因を詳しく見ていきましょう。 顎の骨が小さい 顎の骨と歯の大きさがアンバランスだと、歯がきれいに並ばずガタガタと重なることがあります。たとえば、顎の骨が歯の大きさに対して小さい場合、歯が並ぶスペースが確保できず重なったり斜めに生えてきたりすることがあります。顎の大きさは遺伝することもありますが、幼いころの食生活が原因でうまく成長しなかったことも考えられます。 歯の本数が多い 通常、永久歯は28~32本ですが、それよりも本数が多い(過剰歯)場合は顎の骨のなかできれいに収まらないことがあります。収まりきらず溢れた歯はガタガタと不ぞろいに生えるようになるでしょう。また、過剰歯は生えてくる位置が悪いと、他の歯の根っこを吸収してしまうこともあるため適切な処置を受ける必要があります。 指しゃぶりや爪を噛む癖がある 指しゃぶりや爪を噛む癖があると、歯並びがガタガタになることがあります。これらは歯並びに影響を与えてしまう「悪習慣」といい、矯正治療で歯を動かす力よりも大きいと考えられています。日ごろの悪習慣が原因で、歯や顎の骨に力をかけている状態が続くため、歯が動いてしまうのです。 舌の位置が正しい位置にない 顎の骨と歯の大きさはバランスが取れていても、舌の位置が悪い場合や悪習慣がある場合も歯並びが乱れる原因になります。舌先で歯の裏側を押す癖があったり、頬杖をつく習慣があったりすると、歯に圧力がかかり続けて少しずつ動き出します。歯科医院で治療を受けたとしても、舌の癖が改善されていないと再びガタガタと乱れてしまうでしょう。 生え変わりの時期が適切でなかった 乳歯から永久歯に生え変わる時期が適切でなかった場合も、ガタガタの歯並びの原因となります。永久歯が生えてくると、乳歯の根っこが吸収されて抜け落ちるのが自然な生え変わりです。永久歯が生えてくる前に乳歯が抜けてしまうと、両隣の歯が少しずつ傾いてこれから生えてくる永久歯のスペースを奪ってしまいます。生えるスペースが不足した永久歯は、斜めに生えてくるしかなくガタガタとした歯並びになってしまうのです。 ガタガタの歯並びを放置するリスク ガタガタの歯並びを治療せずにそのままにしてしまうと、見た目だけでなくさまざまなリスクがともないます。口内だけでなく、全身へ悪影響をおよぼすこともあるため、そのままにせずまずは歯科医院を受診して相談するようにしましょう。 ここでは、ガタガタの歯並びを放置するリスクについて解説します。 汚れがたまりやすく口臭の原因になる 歯並びがガタガタしていると汚れがたまりやすく、口臭の原因になることがあります。汚れをそのままにしていると歯磨きでは落とせない歯石に変わり、歯周病になってしまいます。歯周病特有の口臭がするケースもあるでしょう。 虫歯になりやすい ガタガタした歯並びでは、歯ブラシが均一に当たらず汚れがたまりやすい状態です。歯が重なっている部分はブラシが届かないこともあり、虫歯や歯周病リスクが高くなります。 見た目のコンプレックスになる ガタガタとした歯並びは口元の印象を変えてしまい、見た目にコンプレックスを抱いてしまう原因となることもあるでしょう。大きく口を開けて笑えなかったり、口元を隠して話す癖がついたりと、日常生活でストレスを感じることもあります。 ガタガタの歯並びの治療法 ガタガタとした歯並びだけでなく、悪い歯並びや噛み合わせはできれば早めに治療することが望ましいです。すぐに治療を始められない場合は、相談だけでもしておくとよいでしょう。 ガタガタの歯並びを改善させる治療法には、以下のようなものが挙げられます。   表側矯正 裏側矯正 マウスピース矯正 セラミッククラウン   では、それぞれの矯正方法を詳しく解説します。 表側矯正 もっともメジャーな矯正方法で、歯の表側に装置を取り付けて歯を動かします。ガタガタの歯並びを根本から改善できるため、きちんと治療を完了させると高い効果が期待できるでしょう。 表側矯正にかかる費用は、症例や医院によって異なりますが44~110万円ほどです。治療期間は2~3年ほどかかることが多く、部分矯正や症状が軽い場合は数ヶ月で完了することもあるでしょう。 外科手術が必要な難しい症例など幅広い症例に対応し、ほとんどの医院で取り扱っているため、選択する方が多い治療法です。しかし、装置が目立ってしまう、虫歯リスクが高くなるなどの注意点があります。 裏側矯正 表側矯正の技術を応用し、歯の裏側に装置を取り付けて歯を動かします。装置が見えることはないため、矯正中の見た目が気になる方に向いています。 高い技術を要するため矯正にかかる費用は50~160万円ほどと表側矯正よりも高額になるケースが多いですが、治療期間は2~3年と大きな差はありません。 装置が歯の裏側につくためだ液による自浄作用を受けやすく、虫歯にかかりにくいメリットがあります。しかし、舌を傷つけやすかったり慣れるまでは発音しにくかったりと不便を感じることがあるでしょう。 マウスピース矯正 透明なマウスピースを用いて少しずつ歯を動かす矯正方法です。食事と歯磨きの際は取り外せるため、これまでと同じような生活を送れます。 矯正にかかる費用は27~110万円ほどで、使用するマウスピースの枚数によって費用が異なります。治療期間は2~3年ほどですが、マウスピースの装着時間によって前後することがあるでしょう。 大切な予定にあわせて取りはずせることや、透明で目立ちにくい装置がメリットに挙げられますが、徹底した自己管理が必要な矯正方法です。装着時間が短いと治療がうまく進まないことがあるため、注意が必要です。 セラミッククラウン セラミック製の被せ物を装着し、審美的な改善を図る治療です。矯正治療のように歯を動かさないため、比較的短い期間で治療が完了します。 治療にかかる費用は1本13~20万円ほどで、本数が増えるごとに費用がかさみます。治療期間は数ヶ月で終わることが多いため、歯並びの改善を急いでいる方でも受けやすいでしょう。 ただし、ガタガタの歯並びを根本的に改善する治療ではありません。審美的に改善したように「見せる」治療であるため、被せ物を外すと歯並びはそのままです。 まとめ 歯並びが悪くなる原因、その治療法について解説しました。悪い歯並びはそのままにしておいても自然に改善されることはありません。早めに相談しておくことで、治療を始めるまでに意識しておきたいことを聞けることもあるでしょう。歯並びでお悩みの方は、近くの歯科医院へ気軽に相談してみましょう。 表参道AK歯科・矯正歯科では歯並びや噛み合わせだけでなく、口元・筋肉・顔貌のバランスを総合的に診査し、一人ひとりに合う治療を提案しています。治療内容や治療期間、費用、痛みなどさまざまな不安を感じている患者さまへの配慮を徹底し、安心して通院いただける医院を目指しております。単なる治療ではない「美」を追求したい方は、表参道AK歯科・矯正歯科へお気軽にご相談ください。
2023.02.03
歯列矯正は医療費控除の対象になる?申告のやり方や計算方法も解説します
歯列矯正は、決して安いとはいえない治療費を支払って受ける治療です。まとまった費用を準備できず分割払いをしたりデンタルローンを利用したりするなど、治療費の支払いによる負担を感じている方も少なくないでしょう。 しかし、歯列矯正が医療費控除の対象になることをご存じでしょうか。国が準備しているお得な制度をうまく利用して、医療費の負担を少しでも軽くしましょう。 そこで今回は、歯列矯正の医療費控除について解説します。申告の方法や還付金額の計算方法もあわせて解説するため、ぜひ参考にしてください。 歯列矯正は医療費控除の対象になる? 歯列矯正は健康保険が適用されない自由診療のため、治療費が高額になりがちです。しかし、歯科治療にかかった治療費は、医療費控除の対象となります。 ここでは、大人・子どもの歯列矯正が医療費控除の対象となるのか、詳しく解説します。 大人の歯列矯正 原則として、歯科治療のために支払った費用が一般的に支出される水準を著しく超えない場合、大人の歯列矯正は医療費控除の対象となります。しかし、大人の矯正治療では、審美的な改善を目的としていることが多いため、一部の症例では対象外となることがあるでしょう。審美的な改善をともなう歯並び・噛み合わせの治療である場合、自分では判断が難しいことがあります。医療費控除を検討している方は、医療費控除の対象になるかかかりつけの医師に確認してみましょう。 子どもの歯列矯正 子どもの矯正治療は、発育や成長を阻害しないために行う不正咬合を改善することが目的の治療であることが多く、ほとんどの症例で医療費控除の対象になります。永久歯に生え変わり成人矯正と同じような治療を受ける場合でも、医療費控除の対象となるケースが多いでしょう。また、子どもの歯列矯正は一部の症例で健康保険が適用されます。条件をクリアする必要があるため、気になる方は医師へ相談してみましょう。 医療費控除の対象になる費用と対象にならない費用 実際の治療にかかった費用の他にも、いくつかの費用を「医療費」として計上できます。治療費の合計が多いほど還付される金額が大きくなるので、医療費として認められている費用をしっかりと把握して、含まれるものはすべて計上するようにしましょう。 ここでは、医療費控除の対象になる費用・対象にならない費用について解説します。 医療費控除の対象になる費用 医療費控除の対象となる費用は、以下のものが挙げられます。   実際の治療にかかった費用(検査・診断・装置料含む) 通院のための交通費 処方された薬代 痛み止めなど市販の薬代   歯列矯正にかかった費用には、検査・診断料や装置代も含まれます。毎月の処置代ももちろん医療費の対象となるため、領収書や明細書を保管しておきましょう。治療費のほかにも、通院のための交通費も「医療費」に含まれます。交通費など領収書が発行されないものは、医療費控除を申告する際にわかりやすいよう日付と費用などを記載したメモを残しておくとよいでしょう。 医療費控除の対象にならない費用 医療費控除の対象とならない費用は、以下のようなものです。誤って治療費に含まないよう、注意しましょう。   ガソリン代・駐車場代 分割払いの金利   通院のための交通費は医療費に含まれますが、公共交通機関を利用した場合に限られます。マイカーで通院した際のガソリン代や駐車場代は医療費に含まれません。また、デンタルローンやクレジット分割払いで発生した金利も含まれないため、注意が必要です。 医療費控除で戻ってくる金額はいくら? 医療費控除は、1年間に支払った医療費の合計が10万円を超える場合、確定申告を行うことで支払った一部の税金が戻ってくる制度です。医療費控除で戻ってくる金額はかかった治療費の総額や所得によって異なります。 ここでは、医療費控除で戻ってくる金額の計算方法を詳しく解説します。 医療費控除額の計算式 医療費控除は、医療費控除額に所得税率をかけた金額が戻ってきます。医療費控除額がそのまま戻ってくるわけではなく、金額が一律なわけでもありません。 医療費控除額の計算式は以下のとおりです。   実際に支払った医療費の合計-保険金などで補填される金額-10万円※=医療費控除額 ※総所得が200万円未満の場合は総所得の5%   実際に支払った医療費の合計が10万円未満の場合は、医療費控除を申告できません。また、医療費控除額の上限は200万円です。200万円を超えた分は医療費控除額に含まれず、支払った治療費が多ければ多いほど還付額が大きくなるわけではありません。 還付金の計算式 還付金とは、最終的に手元に戻ってくる金額のことです。還付金の計算式は以下のとおりです。   医療費控除額×所得税率=還付金   医療費控除額に、申告者の所得税率をかけた金額が戻ってきます。医療費控除は、生計をともにしている家族の医療費を合算して申告できます。そのため、家族のなかでも所得税率がもっとも高い方が申告すると、お得に還付金を受け取れます。所得税率は国税庁の公式サイトに記載されているため、気になる方は確認してみましょう。 医療費控除の申告のやり方 医療費控除は、条件をクリアすると自動で還付されるものではなりません。毎年2月16日~3月15日の間に行われる確定申告を通して税務署へ申告する必要があります。 医療費控除申告の流れは、以下のとおりです。   申告に必要な書類を準備する まずは医療費控除に必要な書類を準備しましょう。必要な書類は以下のとおりです。・給与所得の源泉徴収 ・医療費控除の明細書 ・医療費のお知らせ 医療費控除の明細書を記入する際に、医療費の領収書を手元に準備しておくとスムーズに進みます。申告者の給与を記載する項目や、保険で補填された金額を記載する項目があるため、源泉徴収票と医療費のお知らせもなくさないよう保管しておきましょう。 書類を作成する 申告に必要な項目を漏れなく入力します。記入漏れや内容に誤りがあると手続きがスムーズに行われないため、記入後はよく確認するようにしましょう。 税務署へ提出する 書類の準備ができたら期間内に税務署へ提出します。出向いて直接提出するか、郵送することもできます。ほかにも、e-taxを利用するとインターネットで簡単に申告できます。令和3年よりマイナポータル連携をすることで、申告の手続きがより簡単に行えるようになりました。詳しい内容は国税庁やデジタル庁の公式サイトを確認してみましょう。   まとめ 歯列矯正の医療費控除について解説しました。医療費控除は申請するだけで支払った税金の一部が還付されるお得な制度です。申請方法も複雑ではないため、高額な治療費を支払った際は医療費控除を活用してみましょう。申請方法や詳しい内容が気になる場合は、歯科医院で相談してみると詳細を教えてもらえるかもしれません。 表参道AK歯科・矯正歯科では歯並びや噛み合わせだけでなく、口元・筋肉・顔貌のバランスを総合的に診査し、一人ひとりに合う治療を提案しています。治療内容や治療期間、費用、痛みなどさまざまな不安を感じている患者さまへの配慮を徹底し、安心して通院いただける医院を目指しております。単なる治療ではない「美」を追求したい方は、表参道AK歯科・矯正歯科へお気軽にご相談ください。
2023.02.03
矯正歯科を治療途中で変えることはできる?治療費はどうなる?手続きの方法も解説
矯正治療を受けている途中で、さまざまな事情から矯正歯科を途中で変えなければいけない状況になることがあります。その場合、治療や治療費はどうなるのか、どのように医院を変えるのかなど、不安になることがあるでしょう。 そこで今回は、矯正歯科を途中で変える場合の手続き方法や、変える場合のデメリットについて解説します。矯正歯科を変えたいと悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。 矯正歯科を治療途中で変えることはできる? 矯正治療を始めたものの、さまざまな理由から医院を変えたいと感じることもあるでしょう。治療を始めた医院で最後まで治療を受けることが好ましいですが、途中で医院を変えることは可能です。 ただし、医院によって治療方針が異なるため、転院先で一から治療を始めなければならないケースも少なくありません。矯正治療中に医院を変える場合は、あらゆるリスクやデメリットを把握した上で、よく検討するようにしましょう。 矯正歯科を治療途中で変える場合のよくある理由 矯正治療は長期的な治療であることを理解した上で治療を始めるケースがほとんどですが、やむを得ない理由により転院することもあるでしょう。 矯正歯科を途中で変える場合によくある理由は、以下のようなものが挙げられます。   引っ越し 生活スタイルの変化 医師への不安感   では、それぞれの理由を詳しく見ていきましょう。 ①引っ越し 転勤や結婚などで急に引っ越しが決まり、矯正歯科を途中で変えなければいけないことがあります。少し遠くなる程度であればゆっくり通院することもできますが、物理的に通院できない距離へ引っ越す場合は転院せざるを得ないでしょう。引っ越しする可能性がある場合は、なるべく早めに医師へ相談しておくと、転院時の手続きがスムーズに進みます。 ②生活スタイルの変化 仕事や学業など生活スタイルが変化し、診療時間内の通院が難しくなるケースがあります。矯正歯科医が常在していない医院では、とくにあわせることが難しくなるでしょう。通院できる日が少なくなると治療がスムーズに進まず、歯並びや噛み合わせに影響を与えてしまう可能性が高まります。無理に同じ医院へ通おうとせず、しっかりと通える医院へ変えることが賢明な判断となるケースも少なくないでしょう。 ③医師への不安感 医師を信じて矯正治療を始めたものの、通院しているうちに不信感が募ることがあります。説明を十分に受けられなかったり、治療の効果を感じられなかったりすると、「このまま治療を続けてもいいのかな……」と不安な気持ちになるでしょう。矯正治療は医師との相性がとても大切です。信頼できる医師のいる医院で治療を受けるため、途中で変えるケースも少なくないでしょう。 矯正歯科を途中で変える場合の手続き 矯正歯科を途中で変えるには、治療を受けている医院と、転院を考えている医院の両方で手続きを行う必要があります。治療を受けている医院へ転院の意を伝え、必要な書類を準備してもらいましょう。急な場合でも、矯正治療へ真摯に向き合っている医院であれば対応してもらえるでしょう。 また、治療途中のケースを受け入れていない医院があるため、事前に「治療途中」であることをきちんと伝える必要があります。指定された資料などがある場合は、治療を受けている医院へ準備をお願いしましょう。 転院先の医院を決める際に不安が残る場合は、治療を受けている医院に推薦してもらう方法があります。いずれも安易に決めてしまわず、よく検討した上で転院準備を進めましょう。 矯正歯科を途中で変える場合のデメリット 矯正治療は綿密な治療計画を立てた上で、少しずつ歯を動かす治療です。やむを得ない理由から矯正歯科を途中で変えることは仕方ありませんが、いくつかのデメリットがともなうことを理解しておきましょう。 矯正歯科を途中で変えるデメリットには、以下のような4つが挙げられます。   想定より費用がかかる場合がある メンテナンス不足による虫歯や歯周病のリスクがある 歯並びに悪影響を及ぼす可能性がある 治療期間が延びる可能性がある   では、それぞれ詳しく見ていきましょう。 ①想定より費用がかかる場合がある 治療にかかる費用や期間、治療方針は医院によって異なります。そのため、治療を始めた医院ですでに治療費を支払っている場合でも、医院によっては返金に応じていないことが考えられます。また、転院先でも一から治療を始めることになったり、途中からの場合でも治療費の全額を負担しなければならなかったりと、想定よりも費用がかかってしまうことがあるでしょう。 ②メンテナンス不足による虫歯や歯周病のリスクがある 転院に時間がかかってしまうと、メンテナンス不足により虫歯や歯周病が進行してしまうことがあります。矯正治療中に虫歯や歯周病など他の治療が必要になった場合、状態によっては装置を取り外すこともあるでしょう。引っ越しなどが理由の転院では、忙しくなり通院を後回しにしがちですが、早めに治療を再開することが大切です。 ③歯並びに悪影響を及ぼす可能性がある しばらく治療を中断してしまうと、当初の治療計画通りには治療が進みません。予定していた時期に治療が完了しないこともあるでしょう。また、治療を中断している期間が長くなると、噛み合わせや歯並びに影響することがあります。再び歯並びが乱れることもあるため、計画的に転院するよう心がけましょう。転院に時間がかかることが予想できる場合は、事前に医師へ伝えておくと適切な処置を受けられることがあります。小さなことでも相談しておくと安心です。 ④治療期間が延びる可能性がある 転院のために治療を受けない期間が長くなると、当然ですがその期間は治療が進みません。中断した期間が長いと口内の環境が変化するため、治療期間が長くなることが考えられます。さらに、転院先の医院によっては一から治療を始めることもあり、完了までに時間がかかることがあるでしょう。 保定期間中に矯正歯科を途中で変えることはできる? 保定期間中に矯正歯科を途中で変えなくてはいけないケースもあるでしょう。保定期間中は矯正治療中ほど通院する必要がないため、転院の手続きも比較的スムーズに進むことがほとんどです。 保定期間中に引っ越しや生活スタイルの変化などで通院が難しくなっても、通うのをやめてしまわず転院手続きをしてしっかり後戻りを防ぐように努めるようにしましょう。保定期間中の過ごし方によって、矯正治療の仕上がりが左右することを意識して過ごすことが大切です。 まとめ 矯正歯科を途中で変える方法について解説しました。矯正治療は長い期間をかけて歯を動かすため、治療途中に環境が変化してしまうことも珍しくありません。急な転院にもスムーズに対応できるよう、流れを把握しておくことはとても大切です。不安なことがあれば、気軽に医師へ相談してみましょう。 表参道AK歯科・矯正歯科では歯並びや噛み合わせだけでなく、口元・筋肉・顔貌のバランスを総合的に診査し、一人ひとりに合う治療を提案しています。治療内容や治療期間、費用、痛みなどさまざまな不安を感じている患者さまへの配慮を徹底し、安心して通院いただける医院を目指しております。単なる治療ではない「美」を追求したい方は、表参道AK歯科・矯正歯科へお気軽にご相談ください。
2023.02.03
歯の隙間を自力で埋める方法は?すきっ歯の原因や歯科クリニックでの治療法も解説
歯に隙間があると食べ物が詰まりやすかったり、発音が不明瞭になったりと、何かと不便を感じることが多いでしょう。なかには、口元の印象が気になる方もいるのではないでしょうか。 しかし、歯科医院で治療を受けると治療費がかかるため、自力で隙間を埋めようと試みる方が少なくありません。 そこで今回は、歯の隙間を埋める治療法について解説します。自力で隙間を埋められるのかについても解説するので、歯の隙間でお悩みの方はぜひ参考にしてください。 歯の隙間ができる原因5つ 歯と歯に隙間ができてしまう原因は、先天的なものと後天的なものがあります。習慣などによる後天的なものが原因の場合は、習慣を改めることで歯の隙間が悪化することを防げるでしょう。 歯に隙間ができる原因は、以下のような5つが挙げられます。   アゴの骨格の変化した 歯の本数が多い 歯の本数が少ない 食いしばりや歯ぎしりで歯が削られている 舌で歯を押し出す癖がある   では、それぞれの原因を詳しく解説します。 アゴの骨格の変化した 乳歯のころは歯並びがよかったのに、成長するにつれて隙間ができてしまったという方もいるのではないでしょうか。アゴの骨が成長したり全身の骨格に歪みが生じたりすると、これまでなかった歯の隙間ができてしまうことがあります。 歯の本数が多い 生まれつき歯の本数が多い(過剰歯)場合、アゴと歯の大きさのバランスが悪くなり隙間ができてしまうことがあります。アゴの骨のなかに過剰歯があると、その場所に生えてくるはずの永久歯に影響を与えて生えてこなくなることも考えられます。過剰歯に邪魔されて永久歯が生えてこないと、歯に隙間ができてしまうことがあるでしょう。 歯の本数が少ない 歯の本数が少ないと、歯と歯の間に余分なスペースが生まれてしまいます。そのため、生まれつき歯の本数が少ない(先天性欠損)場合や、虫歯や事故などで歯を失ってしまった場合は、歯に隙間ができやすくなるでしょう。後天的な理由で歯を失った場合は、歯並び全体へ悪影響をおよぼす前に、治療を受けるようにしましょう。 食いしばりや歯ぎしりで歯が削られている 無意識のうちに行っている食いしばりや歯ぎしりは、食事中の噛む力よりもはるかに強いといわれています。日ごろから食いしばりや歯ぎしりをしていると歯の一部が削られて、隙間ができる原因となっているかもしれません。また、日ごろから強い力で歯磨きをしていると、ブラシによって歯が削り取られてしまうことがあります。 舌で歯を押し出す癖がある 習慣的に舌で歯を押していると、歯に圧力がかかり続けることで歯が動いてしまいます。内側から外側へ押し出されるように圧力がかかると歯が前方向に傾斜し、出っ歯やすきっ歯になることがあるでしょう。舌の癖が改善されない限り、歯に圧力がかかり続けるので歯の隙間が埋まることはないと考えられます。 歯の隙間を自分で埋める方法は? 歯に隙間ができていると、幼い印象を与えることもありなんとか隙間を埋めたいと考える方が多いでしょう。なかには「少しだけだし、自分でどうにかできるのでは?」と自力で治そうと考えている方がいるかもしれません。 しかし、ネットなどで散見される輪ゴムで治す方法などは効果が証明されていないどころか、症状を悪化させる可能性があります。症状が悪化すると治療期間や治療費もかさむことが考えられるため、たとえ少しの隙間であっても、必ず専門的な知識と技術を持ちあわせている医師へ相談するようにしましょう。 歯の隙間を埋める治療法 歯の隙間を埋めるためには、歯科医院で適切な治療を受ける方法が有効です。治療法もひとつではないため、自分に合った方法を選べるでしょう。 歯の隙間を埋めるための治療法は、以下のような4つの方法が挙げられます。   歯列矯正 セラミック矯正 ラミネートベニア ダイレクトボンディング   では、歯の隙間を埋めるための治療法を詳しく解説します。 歯の隙間を埋める治療法①:歯列矯正 もっとも一般的な方法として、歯列矯正があります。歯列矯正とは、歯に力をかけて動かし、歯並びや噛み合わせを整える治療法です。歯列矯正は、アゴの骨のなかに埋まった歯を少しずつ動かすため2~3年ほどかかり、費用は30~160万円ほどです。 根本的に隙間を埋められ、歯並びだけでなく噛み合わせの改善も同時に行えます。しかし、治療期間が長いことや、費用が高額になることがデメリットに挙げられます。医師の指示をよく守りながら治療を進めるとスムーズに治療が完了し、高い効果が期待できるでしょう。 歯の隙間を埋める治療法②:セラミック矯正 セラミック矯正とは、歯を削ってセラミックの被せ物を装着し、歯並びや歯の形・色を整える治療です。一般的な矯正治療のように歯を動かさないため、数ヶ月ほどで被せ物を装着できます。費用は1歯5~10万円ほどで、本数が増えるごとに費用が高くなります。 セラミック矯正は歯並びだけでなく歯の形や色味の調整もできますが、歯並びを根本的に改善させる治療ではありません。また、健康な歯を大きく削るため、歯の寿命を縮めてしまう原因にもつながるでしょう。定期的にメンテナンスを行い、少しでも長く持つように意識する必要があります。 歯の隙間を埋める治療法③:ラミネートベニア ラミネートベニアとは、歯の表面を薄く削ってセラミックでできたベニアを貼り付け、見た目を改善させます。歯の形を整えたり、少しの隙間を埋めたりすることに向いている治療です。ラミネートベニアを貼り付ける歯に問題がなければ数回の来院で治療が完了し、費用は1歯ごとに11~14万円ほどかかります。 長期間にわたる通院が必要ないメリットがありますが、健康な歯を削ることや、大きな隙間には不向きであるなどのデメリットがあります。また、ラミネートベニアの治療をしている歯に強い衝撃が加わると外れたり割れたりしてしまうため、注意しながら過ごさなくてはなりません。 歯の隙間を埋める治療法④:ダイレクトボンディング ダイレクトボンディングは、歯科用レジンペーストなどを歯の隙間に詰め、見た目を改善させる治療です。歯を動かしたり型取りを行ったりしないため、その日のうちに治療が完了します。また、使用する素材によっては健康保険が適用され、数千円の費用で治療を受けられます。 ただし、他の治療に比べて審美面や強度がやや劣ってしまいます。レジンペーストが劣化すると、着色したり欠けたりするため再治療が必要です。まずはお試しで隙間を埋めたい場合や、ほんの少しの隙間を埋める場合などに検討してみるとよいでしょう。 まとめ 歯に隙間ができてしまう原因や、治療法について解説しました。歯の隙間は自分で埋めようとすると症状が悪化したり口のなかを傷つけたりしてしまう恐れがあります。かえって治療費が高額になることもあるため、歯の隙間が気になる方は、近くの歯科医院を受診して相談してみましょう。 表参道AK歯科・矯正歯科では歯並びや噛み合わせだけでなく、口元・筋肉・顔貌のバランスを総合的に診査し、一人ひとりに合う治療を提案しています。治療内容や治療期間、費用、痛みなどさまざまな不安を感じている患者さまへの配慮を徹底し、安心して通院いただける医院を目指しております。単なる治療ではない「美」を追求したい方は、表参道AK歯科・矯正歯科へお気軽にご相談ください。
2023.02.03
【大人・子ども】歯列矯正の治療にかかる期間は?早く終わらせる方法はある?
歯列矯正を検討している方にとって、悩みごとのひとつに「どのくらい期間がかかるのだろう」「いつまで装置を付けなければいけないのだろう?」と矯正期間に関連するものが挙げられるのではないでしょうか。 口元に装置が付いているとお顔の印象を変えてしまうため、できれば早く終わらせたいものですよね。 そこで今回は、歯列矯正の治療にかかる期間について解説します。なるべく治療を早く終わらせるためのポイントについても解説するので、ぜひ参考にしてください。 歯列矯正の治療にかかる期間 歯列矯正の治療に必要な期間は、現在のお口の状態や歯を動かす量によって異なります。比較的軽度の症例では治療期間が短く、重度の症例では治療期間が長くなります。 全体矯正の場合は2~3年ほどですが、矯正治療中の過ごし方や装置の種類によって異なるため、一概に「どのくらいかかる」とは断言できません。 部分矯正の歯列矯正にかかる期間 部分矯正は、比較的軽度な症例に適用される矯正方法です。だいたい3ヶ月~1年で完了するケースが多いですが、治療方法や矯正期間中の過ごし方によって前後することがあるでしょう。2~3年ほどかかる全体矯正に比べて早く治療が完了します。 子どもの歯列矯正にかかる期間 小児矯正は、成人矯正に比べて治療が長期化することがあります。顎の成長が終わる10代後半まで経過を観察する必要があるため、治療期間は個人差が大きいといえるでしょう。ただし、乳歯と永久歯が混在している「一期治療」でうまく顎の成長を促すことができれば、矯正にかかる期間が短くなることもあります。 矯正方法ごとの歯列矯正の治療にかかる期間 歯列矯正は、矯正方法やお口の状態によって治療にかかる期間が異なります。また、実際に歯を動かしてみないとわからない部分もあり、正確に「いつ頃に完了する」といえない治療といえるでしょう。 また、それぞれの矯正方法によって治療期間に差がでることもあります。ここでは、それぞれの矯正方法の特徴や費用・治療期間について解説します。 マウスピース矯正 マウスピース矯正にかかる期間は、だいたい2~3年です。一般的なワイヤー矯正と同じくらいの期間が必要で、症例によっては少し治療期間が長くなることがあります。 マウスピース矯正は形の異なるマウスピースを自宅で交換しながら歯を動かしていく矯正方法です。通院は3ヶ月に一度ほどで済むため、調整のために毎月来院する必要はありません。費用は33~110万円ほどで、マウスピースの枚数や治療期間によって前後することがあるでしょう。マウスピース矯正は決められた装着時間が守られていないと、治療が長引き治療費がかさむことがあるので注意が必要です。 表側矯正 矯正方法のなかでもっともメジャーな表側矯正にかかる期間は、だいたい2年です。外科手術が必要な難しい症例にも対応し、症例によって治療期間が前後することがあります。 表側矯正は、ブラケットと呼ばれる固定式の器具にワイヤーを通して歯を動かします。ワイヤーは自分で調整できないため、毎月通院して医師に調整してもらう必要があります。全体矯正にかかる費用は110~130万円ほどで、部分矯正であれば33~66万円ほどです。医院によっては矯正費の他に調整費が追加されるため、治療を開始する前に矯正治療にかかる総額を確認しておくと安心でしょう。 裏側矯正 裏側矯正は表側矯正の技術を利用して、歯の裏側に装置を取り付けて歯を動かす矯正方法です。治療にかかる期間は2年ほどですが、症例によっては前後することがあります。また、裏側矯正はオーダーメイドの矯正装置を作成するため、治療を開始するまでに時間がかかることがあります。 すべての装置が歯の裏側に付くため、矯正中であることがわかりにくい裏側矯正は、他の矯正治療に比べ高い技術が必要な矯正方法です。そのため、費用を高めに設定している医院が多く140~160万円ほどかかります。 歯列矯正の治療後は保定期間がある 歯列矯正は、歯を動かしてきれいに並べば終わりの治療ではありません。動かした歯は不安定で顎の骨のなかにしっかりと固定する必要があります。この固定を行わないと歯が元の位置に戻ろうとしてしまい(後戻り)、再び歯列が乱れてしまいます。 保定期間は、矯正にかかった期間と同じくらいの期間が必要で、専用のマウスピースなどを用いて保定します。保定期間の過ごし方で矯正治療の仕上がりが変わることもあるので、医師の指示を守りながらしっかりと保定しましょう。 歯列矯正の治療を早く終わらせる方法 歯列矯正は数回の通院で完了する治療ではなく、数ヶ月~数年に渡る長い時間を費やします。しかし、矯正効果が変わらないのであれば、なるべく早めに終わらせたいと考えている方が多いのではないでしょうか。 ここでは、歯列矯正をできるだけ長引かせないポイントを紹介します。ただし、すべての症例に当てはまるわけではありません。医師から指示されている内容と異なる場合は、医師の指示を優先するようにしましょう。 ①口内の衛生状況を整えてから治療を始める 矯正治療を始める前に、口内の衛生環境を整えておくと矯正治療がスムーズに進みます。矯正治療を開始してから虫歯が見つかると、矯正治療を一時中断して虫歯治療を優先的に進めるため、矯正期間が長引いてしまいます。 また、矯正治療中は器具によって口内の清掃性が悪くなるため、日ごろよりも丁寧な歯磨きが必要不可欠です。とくに、ワイヤー矯正では汚れがたまりやすいため、歯間ブラシなどの補助清掃器具をうまく活用して丁寧に磨くよう心がけましょう。 ②歯科医院の指示を守る 矯正期間中は、医師の指示をよく守りながら過ごすようにしましょう。なかでも、マウスピース矯正は自宅でマウスピースを交換しながら矯正治療を進めるため、医師による確認を毎月行えません。医師に指示された内容をきちんと理解した上で、徹底した自己管理を行うことが大切です。 また、装置の脱離・破損につながるような食事や生活習慣を見直し、通院ペースを落とさないようにしましょう。医師から指示されたペースが乱れてしまうと、矯正治療がスムーズに進まないことがあります。 ③部分矯正も検討する 全体矯正では、歯並びだけでなく全体の噛み合わせのバランスも考慮しながら歯を動かします。すべての歯が矯正治療の対象となるため、その分治療にかかる期間も長くなります。 そのため、比較的軽度な症例の場合は部分矯正を検討してもよいでしょう。部分矯正であれば早いと3ヶ月ほどで治療が完了することもあり、大切な予定が控えている方などにとってはメリットの大きい選択です。ただし、部分矯正は歯並びによっては適応できないケースがあるため、希望する場合は医師とよく相談するようにしましょう。 まとめ 矯正治療の期間について解説しました。矯正治療は無理に早く終わらせようと進めてしまうと、歯や周辺組織に負担がかかってしまいます。そのため、できるだけ長引かせないように心がけることが大切です。医師の指示をよく守りながら、矯正治療を優先して過ごすようにすると、矯正治療がスムーズに進むでしょう。 表参道AK歯科・矯正歯科では歯並びや噛み合わせだけでなく、口元・筋肉・顔貌のバランスを総合的に診査し、一人ひとりに合う治療を提案しています。治療内容や治療期間、費用、痛みなどさまざまな不安を感じている患者さまへの配慮を徹底し、安心して通院いただける医院を目指しております。単なる治療ではない「美」を追求したい方は、表参道AK歯科・矯正歯科へお気軽にご相談ください。
2023.01.27
Eラインとは|口元の乱れは出っ歯や受け口が原因?改善方法も紹介します
自身の正面顔を美しくキープしようとする方は少なくないものの、横顔にまで気を配っているという方はあまり多くないかもしれません。 普段見る機会が少ないため見落としがちではありますが、横顔は意外と周りから見られるポイントです。顔の美しさを高めたい場合、正面だけでなく横顔も磨いていく必要があります。 美しい横顔を手に入れたい方が注目すべきなのが、Eラインです。Eラインは横顔美人の決め手となるため、自分のEラインがどうなっているのか一度チェックしてみることをおすすめします。 当記事では、Eラインの概要や理想的なEラインの条件、チェック方法、Eラインが乱れる原因や改善方法などについて解説します。Eラインについてくわしく知りたい方やEラインをきれいにしたいと思っている方は、ぜひお読みください。 Eラインとは Eラインとは、顔を横から見た状態で顎の突き出た部分と鼻の先を1本の線で結んだラインのことです。正式名称は「esthetic line(エステティックライン)」です。アメリカの矯正歯科医であるロバート・ケリッツ氏が提唱したラインであり、横顔の美しさにおける基準となっています。 理想的なEラインの条件 Eラインは元来アメリカで生まれた概念であり、アメリカでは「Eラインのなかに唇があるのが理想的な状態」といわれています。しかし日本人とアメリカ人では骨格が異なるため、それゆえに理想的なEラインも異なる点には注意が必要です。 日本人はアメリカ人に比べて鼻がやや低い傾向にある上、顎の先端部もやや後ろに下がっています。そのため、アメリカで考えられている理想的なEラインの条件には必ずしも当てはまりません。 日本人の場合、Eラインの内側に口が入るよりも、口の先がちょうどラインに触れている状態の方が理想的だとされています。 Eラインのチェック方法 Eラインは横顔を見てチェックしなければならないため、鏡を使って確認するのは困難です。自分1人でEラインをチェックしたい方は、定規や指などの垂直なものを使用しましょう。 定規や指を顎と鼻の先に軽く当て、口先が定規・指に当たらないかをチェックしてみてください。軽く接触する程度であった場合、理想的な横顔である可能性が高いといえます。 Eラインが乱れる3つの原因 上記のチェック方法を試した結果、理想的なEラインになっておらず残念に思った方もいるかもしれません。では、なぜラインが整っている人とそうでない人がいるのでしょうか。 Eラインが乱れる原因は、主に歯や顎の骨格にあります。口元が以下のような状態にある場合、それがEラインを乱している原因となっている可能性があります。   出っ歯 受け口 顎の骨格が前で出ている   それぞれの概要については、以下でくわしく解説していきます。 出っ歯 出っ歯になっていると、Eラインが崩れる原因となってしまうことがあります。というのも、前歯が飛び出した状態にある場合、上の唇が前歯に押し出される形となるためです。すると上唇が前方に飛び出すことになるため、Eラインから唇が突出しやすくなってしまうのです。 出っ歯によるEラインの崩れは、歯列矯正で改善できる可能性があります。 受け口 口が受け口になっている場合も、Eラインが崩れやすくなってしまいます。受け口とは、上の歯列よりも下の歯列の方が前方に出ている状態のことです。受け口になっていると、下顎が極端に前方へ飛び出してしまうため、Eラインに唇が接触しない状態となりやすくなります。 受け口が原因となるEラインの崩れも、歯列矯正で改善できる可能性があります。 顎の骨格が前で出ている 歯並びではなく、顎の骨格が原因となっているケースも考えられます。たとえば、上の顎が過度に成長し過ぎたことで、顎の骨格ごと前方に飛び出しているような出っ歯などが挙げられます。顎の骨格が問題となっている場合、歯列矯正だけではEラインの改善が難しい可能性が高まるでしょう。 Eラインの改善方法 Eラインを崩させている原因を取り除けば、理想的なEラインに近づける可能性が出てくるでしょう。原因を取り除く具体的な治療法としては、以下のようなものがあります。   ワイヤー矯正 マウスピース矯正 外科手術   それぞれの概要やかかる費用、期間、メリット・デメリットについてくわしく解説していきます。 ワイヤー矯正 ワイヤー矯正とは、ワイヤーで作られた装置を歯に取り付けて歯並びを整える治療のことです。ワイヤー矯正の概要は、以下のとおりです。 かかる費用 30〜170万円程度 治療期間 2ヶ月〜3年程度 メリット ・対応症例が広い(表側矯正) ・目立ちにくい(裏側矯正) デメリット ・目立ちやすい(表側矯正) ・滑舌に悪影響をおよぼすことがある(裏側矯正) ワイヤー矯正には、唇側に装置を付ける表側矯正と、舌側に付ける裏側矯正の2種類があります。表側矯正はさまざまな症例に対応できますが、目立ちやすいという弱みがあります。裏側矯正は目立ちにくい方法ですが、滑舌に影響しやすい点には注意が必要です。 マウスピース矯正 マウスピース矯正とは、マウスピースを歯に取り付けて歯並びを整える治療のことです。マウスピース矯正の概要は、以下のとおりです。 かかる費用 10〜100万円程度 治療期間 3ヶ月〜3年程度 メリット ・自由に取り外しが行える ・マウスピースは透明なため目立ちにくい デメリット ・取り外した際に紛失するリスクがある ・装着時間を厳守しないと、治療期間が伸びたりうまく治療ができなかったりすることにつながる 食事や歯磨きの際に装置を取り外せるため、美味しくご飯が楽しめる上、口内を衛生的に保ちやすいという強みがあります。なお取り外しが自由であるからこそ「紛失を防ぐ」「装着時間を守る」といった自己管理が欠かせない点には注意が必要です。 外科手術 外科手術でEラインを改善する場合、顎骨を切り、短くするという形で行うケースがほとんどです。外科手術の概要は、以下のとおりです。 かかる費用 150〜300万円程度 治療期間 2〜5年程度 メリット 骨格に問題があるケースにも対応できる可能性がある デメリット 痛みや腫れが生じる場合がある 外科手術を行えば、骨格が原因のケースでも対応できる可能性が高まります。なお、手術後に痛みや腫れを感じることがある点には注意が必要です。手術を行う以上、歯列矯正よりも体への負担がかかりやすい点も覚悟しなければなりません。 まとめ Eラインとは、横顔の美しさを決める基準のひとつです。日本人の場合、顎の突出した部分と鼻先を1本の線で結んだ際、線に唇がちょうど触れるような横顔が理想的であるとされます。Eラインは、指や定規を鼻と顎に当てがう形で確認可能です。 Eラインは、出っ歯や受け口、顎の骨格などが原因で乱れます。改善したい場合、ワイヤー矯正やマウスピース矯正といった歯列矯正や、顎の骨を切る外科手術が効果的に働く可能性があります。 表参道AK歯科・矯正歯科様は、患者さんの歯並びや口元、顔貌のバランスをしっかりと診た上で一人ひとりに適した治療方法を提案するクリニックです。安心して通っていただけるよう、あらゆる面で患者さんへの心配りを常に行っています。 無料カウンセリングも実施中ですので、Eラインを改善してより美しい横顔に近づきたい方はぜひ一度ご相談ください。
2023.01.27
拡大床とは|メリット・注意点や手入れの方法も解説します
当記事では、拡大床の概要や使用目的、種類、使用する上でのメリットや注意点、手入れの方法などについて解説します。拡大床について知りたい方、拡大床を使用する方は、ぜひお読みください。 拡大床とは? 拡大床とは、歯が正常に生えるための空間が不足している場合に使用する装置のことです。拡大床は主に、子どもが歯列矯正を行う際に使われるものです。なお大人であっても、歯の症状によっては拡大床を使用することがあります。 子どもが矯正を行う場合、拡大床のみで治療するケースもあります。対して大人の場合は、ほかの方法と組み合わせて治療するケースがほとんどです。組み合わせるものの例としては、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などが挙げられます。 拡大床を使用する目的 拡大床を使う基本的な目的は、歯列にスペースを生み出すことです。上下の顎に生えた歯を外に向かって広げることで、歯を抜くことなく空間を作り出します。空間を生み出すことで、歯と歯の間に余裕が生まれ、歯列に対して歯がきれいに並びやすくなるのです。 空間を生み出す以外に、歯の傾きを整える目的で使用されることもあります。 拡大床の種類 拡大床には、主に「プレートタイプ」と「スケルトンタイプ」という2つの種類が存在します。それぞれの概要は、以下のとおりです。 プレートタイプ レジンでできたプレートを使用するタイプです。プレート、金属でできたワイヤー、歯列を広げる力をちょうどよく保つネジの3つからできています。 スケルトンタイプ プレートを使用せず、バネ・ネジ・ワイヤーなどによって歯を広げるものです。 拡大床を活用するメリット 拡大床を活用することで、以下のメリットを得ることが期待できます。   抜歯の必要がなくなる 骨格の形を改善できる 目立たない 自分で取り外しが可能   ①抜歯の必要がなくなる 歯列矯正を行う際、歯の凹凸具合が大きかったり顎のサイズが小さかったりする患者さんについては、抜歯を行うことがあります。抜歯によって歯列にスペースを作り出さないと、歯がきれいに並ばない可能性があるためです。 しかし「歯を抜く」と聞くと、恐怖を感じる患者さんも少なくないのではないでしょうか。抜いた永久歯は戻ってこないため、せっかくの健康な歯を取り除くという点には不安を感じる方も多いでしょう。 拡大床を活用して治療を行えば、歯を抜かず歯列にスペースを生み出せる可能性が高まります。健康な歯を1本でも多く残したい方にとっては、安心感の高い治療方法だといえるでしょう。 ②骨格の形を改善できる 拡大床を使用することで、歯並びだけでなく骨格の形も改善できる可能性があります。骨格によい影響を与えることで「歯の見た目が整う」以外の恩恵を得られるケースもあるでしょう。たとえば、上の顎の骨を拡大すれば、鼻詰まりが改善されて鼻呼吸を行いやすくなることがあります。 ③目立たない 拡大床は歯列の舌側に装着するため、着用中も周りに知られにくいという強みがあります。 歯の表側に取り付ける装置の場合「人前に出ることが多いから」「あまり矯正をしていると知られたくないから」という理由で治療を躊躇してしまう方も少なくありません。しかし拡大床であれば、口を開けて笑っても目立ちにくいという特徴があるため、安心して治療が行えます。 ④自分で取り外しが可能 拡大床は、患者さん自身が自由に取り外し可能となっています。さらに、一日中着用している必要がないという強みも持っています。1日のうちに最低12時間はつけていなければなりませんが、規定の時間さえ厳守できれば、外出時や仕事中などの外したいタイミングで自由に着脱可能です。 対してワイヤー矯正など一部の治療に用いる装置は、基本的に患者さんだけでは外せません。自分で取り外せない場合、口のなかに装置を入れた状態で食事や歯磨きを実施するため、ストレスがかかりやすくなってしまいます。 仕事中も装着したままとなるため、接客業を行っているような方は常に人目を気にすることになるでしょう。 拡大床であれば食事の際に取り外せるため、装置が邪魔になることがなく、治療前と同様に美味しくご飯が楽しめます。さらに毎日のブラッシングもしっかりと行えるため、虫歯や歯周病のリスクを低下させられるでしょう。どうしても人目が気になるタイミングがある場合は、その時間だけ一時的に外すことも可能です。 拡大床を活用する際の注意点 拡大床を活用する際は、以下のポイントに注意しましょう。   拡大床のみの矯正は難しい 装着時間を守る必要がある 正しく手入れをする必要がある   ①拡大床のみの矯正は難しい 拡大床を使用する場合、拡大床のみで矯正が完全に終了することはまれです。症例によっては、拡大床の治療だけで改善が見られるケースもあります。しかし基本的には、最初に拡大床で歯列を拡大したのちに、ワイヤーでできた矯正装置で噛み合わせや歯並びを整えるケースがほとんどです。 とくに大人の方の場合、拡大床単体で矯正を行うことがさらに難しくなります。多くの場合、拡大床だけでは噛み合わせや歯列を整えられないため、大人の患者さんは原則ほかの矯正装置を一緒に使いながら治療を進めていくことになります。 ②装着時間を守る必要がある 拡大床は患者さん自身が自由に取り外しできるため、ストレスを抱えにくい治療法です。しかし取り外しが行えるからこそ「装着時間を守らなくなる可能性がある」というリスクが生まれる点には注意しなければなりません。 装着時間を守らないと、歯が移動する速度が落ち、治療にかかる期間が長引く可能性があります。食事や歯磨きで一度取り外したら、再度装着するのを忘れないようにしましょう。 ③正しく手入れをする必要がある 拡大床は着脱が自由に行えるからこそ、定期的に取り外してしっかりと手入れを行う必要があります。手入れを怠ると、拡大床に汚れが蓄積し、口内に病気を引き起こす可能性が高まります。 手入れを行う際は、正しい方法で実施するようにしてください。方法を誤ると、拡大床を傷つけてしまうことがあるためです。拡大床の正しい手入れの方法については、以下で解説します。 拡大床の手入れの方法 拡大床は、ぬるま湯や水を使用して洗浄します。バネやネジでできたパーツは、歯ブラシで擦って洗うと汚れが落ちやすくなります。 洗浄の際、歯磨き粉などは用いないようにしてください。歯磨き粉などを使用した場合、配合された研磨剤によってダメージを与えてしまうことがあるためです。水洗いだけではどうしても汚れが気になるという場合は、拡大床に使える専用の洗浄剤を使用することも検討してみましょう。 まとめ 拡大床とは、歯列を拡大させてスペースを生み出すことで、歯をきれいに並べやすくする装置のことです。拡大床で治療を行えば、抜歯をせずに歯並びを整えられる可能性があります。 拡大床を使用する場合、定期的な手入れを行ったり、装着時間をしっかりと厳守したりしなければなりません。手入れや着脱に関する自己管理を徹底する必要がある点には、注意が必要です。 歯科医院に通いたいと思っている方のなかには、治療にかかる費用や期間、痛みなど、さまざまな悩み・不安を感じている方も多いでしょう。 表参道AK歯科・矯正歯科ではこうした患者さんが抱えやすい悩みや不安への心配りを行い、安心して通える医院となることを目指しています。歯列矯正を検討している方、歯に関する悩みや不安をお持ちの方は、ぜひご来院ください。
2023.01.27
歯列矯正が痛い場合の対処法5つ|痛みの原因を3つに分けて解説
歯列矯正は歯に圧力をかけて歯を動かす治療のため、少なからず痛みがともなうことが考えられます。眠れないほどの痛みを感じることもあり、お困りの方も多いのではないでしょうか。 しかし、いくら治療とはいえできれば痛みを感じず、治療を続けたいと考えている方がほとんどでしょう。 そこで今回は、歯列矯正中に痛みを感じたときに対処法について解説します。痛みの原因もあわせて解説するため、歯列矯正の痛みでお困りの方はぜひ参考にしてください。 歯列矯正が痛いと感じるときの対処法 歯列矯正で痛みを感じるときは、我慢せずに以下のような対処してみましょう。ただし、我慢できないような痛みが続くときや、眠れないほど痛みが強い場合は、すぐに歯科医院へ連絡し口腔内を確認してもらいましょう。   矯正用ワックスを使用する 硬い食べ物を避ける 痛み止めを服用する 歯科医院で相談する 患部を冷やす   では、それぞれくわしく解説します。 ①矯正用ワックスを使用する ワイヤー矯正の装置が頬や舌にあたって痛い場合は、歯科医院でもらえる矯正用ワックスで保護すると痛みが和らぎます。ワイヤーが頬に刺さっているときに痛みはそのまま放置していると出血することもあります。 矯正用ワックスは適量をまるめ、痛みがでている箇所の装置にそっと押し付けるようにして使用します。ただし、食事や歯磨きで簡単に外れてしまうので、痛みがでている期間はワックスを付け替える必要があります。 ②硬い食べ物を避ける 歯に痛みがでているときは、前歯に力が入らず噛み切れないことがあります。調整後は無理せず少ない力で噛める蒸しパンや豆腐、おかゆなど柔らかいもの中心の食事を取り、硬いものを避けるようにしましょう。ただし、柔らかいものばかりを食べていると顎の筋肉バランスが崩れてしまいます。痛みが治まってきたら適度に歯ごたえのあるものを食べるようにしましょう。 ③痛み止めを服用する 歯に圧力がかかると、歯の周りの骨が吸収と再生を繰り返すため炎症を起こします。この吸収と再生を利用した治療が歯列矯正ですが、どうしても耐えられないほどの痛みが続くときは鎮痛剤を服用しましょう。しかし、市販の痛み止めを頻繁に服用すると、歯周組織の炎症を抑えるため歯の動きが鈍ってしまうことが考えられます。鎮痛剤を服用するときは、念のため医院で処方されたものだけにするか、市販のものであれば医師に確認するようにしましょう。 ④歯科医院で相談する さまざまな処置を施しても痛みが軽減されない場合や「死ぬほど痛い」などと痛みに不安を覚える場合は、医師に相談するようにしましょう。自己判断せずワイヤーの調整やマウスピースの確認など、適切な処理を受けると痛みの原因もわかり安心です。また、歯列矯正に関して心配なことや疑問に感じることがあれば、小さなことでも医師に相談するようにしましょう。 ⑤患部を冷やす 歯が動いていることによって感じる痛みには、痛みがでている部分を冷やすことも有効です。保冷剤や氷を薄い布で包み、冷やして様子を見てみましょう。お風呂上りや寝る前など、身体が温まると痛みがでやすいので、痛みで眠れないときに有効です。ただし、あまりにも頻繁に冷やしてしまうと矯正力が弱まることが考えられます。痛みを事前に回避するために、長時間冷やし続けるなどの行為は避けましょう。 歯列矯正中の痛みの原因 歯列矯正中に感じる痛みには種類があり、原因ごとに対処法が異なります。歯列矯正中に痛みを感じる原因は、主に以下の3つが挙げられます。   歯が動く際の痛み 器具が粘膜に当たる痛み 食べ物を噛む際の痛み   では、それぞれのくわしく見てみましょう。痛みが続いている場合や、不安を覚えるほどの痛みがある場合は、できるだけ早めに歯科医院を受診することも大切です。 ①歯が動く際の痛み 矯正中に感じる痛みでもっとも多いのは、歯を積極的に動かしている際の痛みと考えられます。痛みの感じ方には個人差が「歯が浮いたような痛み」「うずくような痛み」などと表現されます。なかでも、ワイヤー矯正で調整したあとの数日間は、歯の周辺組織が吸収と再生を繰り返し炎症が起きている状態なので痛みを感じやすくなります。ある程度の痛みを感じるということは、歯がしっかりと動いている証拠のため、多少の我慢は必要かもしれません。どうしても我慢できない痛み、眠れないほどの痛みが続く場合は、医師に相談するか患部を冷やすなどして対処しましょう。 ②器具が粘膜に当たる痛み 矯正中は装置が粘膜に触れる時間が長いため、痛みを感じることがあります。とくに、ワイヤー矯正では奥歯のワイヤー処理が甘いと尖って粘膜に刺さり痛みを覚えやすくなります。ワイヤーが刺さって感じる痛みは様子を見ても軽快しないことが多いため、調整で歯科医院を訪れたときは、その場で舌や頬を動かしてワイヤーが当たっていないか入念に確認するようにしましょう。少しでも痛みを感じるようであれば、遠慮なく処理してもらうようお願いすることが大切です。 ③食べ物を噛む際の痛み 歯を積極的に動かしている期間は、歯が不安定な状態のため硬いものを食べるときに痛みを感じることがあります。なかでも、調整や新しいマウスピースに交換したあとの数日間は痛みを感じやすく、食事中に歯と歯が触れるだけで痛みを感じる方もいます。痛みがでている期間は食事内容に気を使い、うどんやおかゆ、食パンなどの柔らかいものを中心に食べるようにするとよいでしょう。どうしてもつらい場合は、プロテインなど栄養価の高い飲み物で食事を済ませる方法もあります。 歯列矯正の痛みはいつまで続く? 歯列矯正でもっとも痛みがでるのは、装置をはじめて付けた日から1週間ほどです。痛みには個人差がありますが、空気が当たるだけでも痛いと感じる方もいます。そのあとは、ワイヤーの調整や新しいマウスピースへ交換した日から数日間「食べ物が噛みにくい」「歯と歯が当たると痛い」などの痛みを感じることがあります。 いずれも、歯列矯正が終わるまで継続した痛みがあるわけではないので、安心して治療を受けましょう。どうしても不安な方は、痛みに敏感であることを事前に伝えておくと安心です。また、薄いマウスピースを使用する「マウスピース矯正」は、ワイヤー矯正に比べて少しずつ歯を動かすため、痛みが少ないといわれています。治療方法によっても痛みの感じ方は異なるため、医師とよく相談してから治療方法を決定するとよいでしょう。 まとめ 矯正治療中の痛みについて解説しました。骨のなかに埋まっている歯を動かすため、まったくの無痛で治療を終えることは難しいですが、痛みを和らげる方法や対策はたくさんあります。どうしても痛みに対し不安な方は、自分に合った矯正装置のなかでも痛みの少ない装置を選んでみましょう。また、矯正治療に関する不安やお悩みは、かかりつけの医院でよく相談し解消することも大切です。 表参道AK歯科・矯正歯科では歯並びや噛み合わせだけでなく、口元・筋肉・顔貌のバランスを総合的に診査をし、一人ひとりに合う治療を提案しています。治療内容や治療期間、費用、痛みなどさまざまな不安を感じている患者さまへの配慮を徹底し、安心して通院いただける医院を目指しております。単なる治療ではない「美」を追求したい方は、表参道AK歯科・矯正歯科へお気軽にご相談ください。
2023.01.27
歯列矯正で抜歯は必要?メリット・デメリットをわかりやすく解説
歯列矯正を行う場合、できる限り歯を抜かずに矯正治療を行いたいと思う方は多いでしょう。果たして、矯正を行う際は必ず歯を抜かねばならないのでしょうか。 当記事では、歯列矯正において抜歯は必要か否かについてや、抜歯をするメリット・デメリットなどについて解説します。矯正に興味がある方、行おうと思っている方は、ぜひお読みください。 【結論】歯列矯正で抜歯は必要? 「歯列矯正を行う場合、抜歯は絶対に必要または不要である」といい切ることはできません。というのも、歯列矯正には抜歯が必要な場合とそうでない場合があるためです。 以下では、抜歯が必要になりやすいケースと不要になりやすいケースについて紹介します。自分の場合はどちらに当てはまるのかを、ぜひチェックしてみてください。自分では判断がつかないという場合は、一度歯科医院に相談してみるのがおすすめです。 歯列矯正で抜歯が必要なケースと必要ではないケース 歯列矯正において抜歯が必要か必要ではないかは、患者さんの歯の並び方や顎のサイズなどによって異なります。抜歯を行うことの多いケースとそうでないケースについては、以降でくわしく解説します。 必要なケース 抜歯が必要となるケースの例としては、主に以下のようなものが挙げられます。   上下の歯列がきれいに噛み合っていない 顎のサイズが小さい 抜歯せずに矯正した場合、口が突き出てしまう   出っ歯や反対咬合のように歯列がきれいに噛み合っていない場合、抜歯を行って歯を移動させるスペースを設ける必要があります。顎のサイズが小さい場合も、歯を並べるための空間が足りないため、基本的に抜歯が必要です。 また「抜歯せずに治療すると口元の形が崩れる」と判断された場合も、抜歯を行うことになるでしょう。口元の形が崩れると、顔の審美性に影響をおよぼすためです。 必要ではないケース 抜歯を行わなくても済む可能性のあるケースとしては、以下のようなものが挙げられます。   歯並びの乱れが少ない 歯の凸凹があまり大きくない すきっ歯である   すきっ歯であれば抜歯しなくてもよい可能性がある理由は、歯列に余分な空間が開いているためです。 歯列矯正における抜歯は、ほとんどの場合、歯列にスペースを生み出すために行います。すきっ歯によってもともとできているスペースがあれば、そのスペースを治療に利用できるため、抜歯を行わなくて済むこともあります。 歯列矯正で抜歯をするメリット 歯列矯正で抜歯を行うと、主に以下のようなメリットが得られます。   治療がスムーズに進む スペースが確保できる 難しい症例でも治療がしやすい   治療がスムーズに進む 抜歯を行うと、歯を動かすために必要となるスペースがしっかりと確保されるため、治療を円滑に進めやすくなります。逆に抜歯を行わなかった場合、最初に立てた治療計画通りにことが運ばず、円滑に治療を進めにくくなることがあるでしょう。 抜歯を行わずにスペースを作り出す治療の例のひとつとして、ストリッピングが挙げられます。ストリッピングとは、歯の表面を削って歯列に空間を設けることです。 ストリッピングで生み出せるスペースの量は、抜歯よりも少なめです。したがって、ストリッピングを行っても計画していたとおりのスペースを作り出せない可能性があります。 もし必要な分のスペースがストリッピングで確保できなかった場合、歯列の調整や抜歯といったさまざまな治療を一緒に行わなければならなくなります。 上記のようなケースを考えた場合、初めから歯を抜くことを治療計画に入れ、予定通りに抜歯を行ったほうがずっとスムーズに治療が進みやすくなるでしょう。 スペースが確保できる 歯を抜くことで、歯列のなかにスペースを作り出せます。 患者さんのなかには、顎が広い方もいれば、顎が狭めになっている方も存在します。顎の広さが十分にあり、生えている歯の数とのバランスが整っている方であれば、抜歯を行わなくても歯並びをきれいにできる可能性が高まるでしょう。 しかし顎の狭い方が抜歯せずに歯並びを整えようとすると、歯茎が下がる・噛み合わせが悪くなるといったトラブルが生じやすくなります。 歯並びを整えるための歯列矯正によって歯に支障をきたしては、本末転倒です。したがって、そのままでは歯をきれいに並べるのが困難と判断された際は、抜歯を行うことになります。 難しい症例でも治療がしやすい 抜歯を行わずに治療する場合、難しい症例に対応できないことがあります。 たとえば歯の表面を削るストリッピングという方法を利用した場合、抜歯ほどのスペースは得られないため、重度の症例には対応できません。また歯列を拡大する方法を用いた場合も、下顎を拡大させるのは上顎よりも困難なため、適用可能な症例は狭めとなってしまいます。 上記のように、抜歯の代案として挙げられる方法は、抜歯よりも対応範囲が狭めであるというのが実情です。したがってより豊富な症例に対応するためには、抜歯を行うのがベターだといえます。 歯列矯正で抜歯をするデメリット 歯列矯正で抜歯をすると、以下のようなデメリットが生じる可能性があります。   健康な歯を失う 痛みや腫れがある 治療期間がかえって長引く場合もある   健康な歯を失う 歯列矯正で抜歯を行う場合、病気になっていない健康な歯を抜くことになるケースも往々にしてあります。抜歯を行うと、抜いた場所の骨が衰えてきます。また、歯列全体の咀嚼力が低下し、口の周辺が徐々に痩せてくることにもつながるでしょう。 上記のとおり、健康な歯を抜くと口元の健康状態に悪影響をおよぼす可能性があるという点については、知っておいたほうがよいといえます。 痛みや腫れがある 歯を抜いたのち、麻酔が切れると痛みが出てくるケースがあります。また、抜いた場所が腫れ上がってくることもあるでしょう。痛みや腫れを抑えるためには、薬を正しく服用することが欠かせません。 ほとんどの場合、抜歯後は歯科医院から薬がもらえるため、しばらくは薬を使いながら痛みや腫れに耐える必要があります。 治療期間がかえって長引く場合もある 抜歯を行った場合、生まれたスペースの分だけ歯を大きく動かさねばなりません。抜歯によってできたスペースがわずかであればよいものの、場合によっては大きなスペースが空いてしまうケースもあるでしょう。 生まれたスペースが大きい場合、それぞれの歯が移動する距離も長くなります。長い距離を少しずつ移動せねばならなくなるため、必然的に治療期間が長引いてしまうことにつながります。 まとめ 抜歯を行うと、治療がスムーズに進みやすくなったり、困難な症例に対応しやすくなったりします。しかし抜歯を行うことには、健康な歯を失ったり、痛みを感じたりするリスクもあるため注意しましょう。 抜歯をすべきかどうかは、メリットとデメリットを踏まえた上で総合的に歯科医師が判断します。安心して治療を行いたい方は「抜歯を行う・行わない」ということを考える以上に、信頼できる歯科医師を見つけることのほうがより重要だといえるでしょう。 表参道AK歯科・矯正歯科は、患者さんへの気遣いを大切にし、安心して通える医院となることを目指している歯科医院です。歯列矯正に関する無料カウンセリングも実施しています。矯正を検討している方、安心感の高い治療を受けたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

審美歯科

治療内容口元に「美しさ」をプラスする治療
費用¥55,000〜¥165,000(税込)
治療後のリスクセラミックの破折、色調の再現に限界があります

インプラント

治療内容欠損部分に人工歯を取り付ける治療
費用1歯あたり ¥280,000〜¥425,000(税込)
治療後のリスクインプラント周囲炎の可能性があるためメンテナンスが必要

ホワイトニング

治療内容気になる歯の着色を白くする治療
費用¥24,000〜¥48,000(税込)
治療後のリスク場合によっては後戻り・知覚過敏になる可能性があります

矯正歯科

治療内容歯並びをよくする治療
費用110,000〜¥1,320,000(税込)
治療後のリスク場合によっては後戻りが考えられます

ガミースマイル

治療内容歯茎のラインをきれいに整える治療
費用¥16,500〜¥275,000(税込)
治療後のリスク疼痛・出血などを生じる事があります

重度歯周病

治療内容再生療法をはじめ、清掃性の向上のための治療
費用¥27,500~¥77,000(税込)
治療後のリスク疼痛などを生じる事があります

入れ歯

治療内容失った歯を人工歯で補う治療
費用¥110,000~¥495,000(税込)
治療後のリスク疼痛・違和感などを生じる事があります