笑顔に自信が持てないのは、銀歯が目立つからかもしれません。口を開けたときに見える銀色の詰め物や被せ物に、コンプレックスを感じている方は少なくありません。
近年、銀歯からセラミックへの変更を希望する患者さんが増えています。セラミックは天然歯に近い見た目を再現できるため、人前で笑うことへの抵抗感を減らすことができるのです。
しかし、「費用が高そう」「治療に痛みはあるのか」「本当に変更する価値があるのか」など、疑問や不安を抱えている方も多いでしょう。
Contents
- 1 銀歯からセラミックへの変更とは
- 2 銀歯からセラミックに変更するメリット
- 3 審美性の向上
- 4 金属アレルギーのリスク回避
- 5 虫歯再発リスクの低減
- 6 歯茎の黒ずみ防止
- 7 銀歯からセラミックに変更するデメリット
- 8 費用が高額
- 9 歯を削る量が多くなる可能性
- 10 割れるリスクがある
- 11 セラミックの種類と特徴
- 12 オールセラミック
- 13 ジルコニアセラミック
- 14 メタルボンド
- 15 ハイブリッドセラミック
- 16 銀歯からセラミックへの変更の流れ
- 17 カウンセリング・検査
- 18 銀歯の除去と歯の形成
- 19 セラミックの作製と装着
- 20 メンテナンス
- 21 銀歯からセラミックへの変更にかかる費用
- 22 素材別の費用相場
- 23 費用が高額になるケース
- 24 費用を抑える方法
- 25 銀歯からセラミックへの変更を検討する際のポイント
- 26 歯の状態の確認
- 27 信頼できる歯科医院の選択
- 28 長期的な視点での判断
- 29 まとめ
- 30 表参道AK歯科・矯正歯科 院長:小室 敦
銀歯からセラミックへの変更とは
銀歯からセラミックへの変更とは、すでに装着されている銀歯(金属の詰め物や被せ物)を取り外し、セラミック製の詰め物や被せ物に交換する治療です。
銀歯は保険適用の治療として長年使用されてきました。金銀パラジウム合金という金属でできており、強度が高く安価なのが特徴です。しかし、見た目が目立つことや金属アレルギーのリスクがあることから、近年ではセラミックへの交換を希望する方が増えています。
セラミックは陶材でできた人工の歯で、天然歯に近い色や透明感を再現できます。見た目の美しさはもちろん、金属を使用しないため金属アレルギーの心配がない点も大きなメリットです。
銀歯からセラミックへの変更は基本的に可能ですが、歯の状態によっては適さないケースもあります。例えば、歯ぎしりや食いしばりが強い場合や、歯の根が弱っている場合は、セラミックよりも銀歯の方が適していることもあるのです。
変更を検討する際は、まず歯科医師に相談し、自分の歯の状態に適した治療法を選ぶことが大切です。
銀歯からセラミックに変更するメリット
銀歯からセラミックに変更することで、様々なメリットを得ることができます。主なメリットを詳しく見ていきましょう。
審美性の向上
セラミックに変更する最大のメリットは、見た目が格段に良くなることです。銀歯は金属特有の銀色で、特に前歯や小臼歯など人から見える部分にあると目立ってしまいます。
一方、セラミックは天然歯に近い色や透明感を持ち、周囲の歯と自然に調和します。笑ったときや話すときに銀歯が見えることで感じていたコンプレックスから解放され、自信を持って笑えるようになるでしょう。
金属アレルギーのリスク回避
銀歯に使用される金銀パラジウム合金には、金属アレルギーを引き起こす可能性があります。金属アレルギーがある方はもちろん、現在症状がない方でも、長期間使用することで金属イオンが溶け出し、体内に蓄積されてアレルギーを発症するリスクがあるのです。
セラミックには金属を含まないタイプもあり、金属アレルギーの心配なく使用できます。健康面での安心感を得られるのは大きなメリットといえるでしょう。
虫歯再発リスクの低減
銀歯は経年劣化により変形しやすく、歯との間に隙間や段差ができることがあります。そこに食べかすや細菌が溜まりやすくなり、虫歯が再発するリスクが高まるのです。
セラミックは変形しにくく、歯との接着部分に隙間ができにくいため、虫歯の再発リスクを低減できます。また、表面が滑らかで汚れが付きにくいという特徴もあります。
歯茎の黒ずみ防止
銀歯を長期間使用していると、金属イオンが溶け出して歯茎が黒ずむことがあります。これは「メタルタトゥー」と呼ばれる現象で、審美的に好ましくないだけでなく、健康面での懸念もあります。
セラミックは金属を使用しないため、歯茎の黒ずみを防ぐことができます。特に前歯など、笑ったときに歯茎が見える部位では、大きな審美的効果が期待できるでしょう。
銀歯からセラミックに変更するデメリット
セラミックへの変更には多くのメリットがありますが、いくつかのデメリットも存在します。治療を検討する際は、これらのデメリットもしっかりと理解しておくことが大切です。
費用が高額
セラミック治療の最大のデメリットは、費用が高額になることです。銀歯は保険適用となるため、3割負担の場合で数千円〜1万5千円程度で治療できます。
一方、セラミックは基本的に保険適用外の自費診療となるため、1本あたり数万円〜20万円程度の費用がかかります。素材や歯科医院によって価格差がありますが、いずれにしても銀歯と比べると高額になります。
歯を削る量が多くなる可能性
銀歯をセラミックに交換する際、新たに歯を削る必要がある場合があります。銀歯は金属で非常に硬いため、薄くても十分な強度を保てますが、セラミックは適切な強度を確保するためにある程度の厚みが必要です。
そのため、セラミックに交換する際に追加で歯を削らなければならないことがあります。歯を削る量が増えると、歯がしみたり痛みを感じたりするリスクが高まる可能性があるのです。
割れるリスクがある
セラミックは銀歯と比べると強度が低く、強い衝撃を受けると割れることがあります。特に奥歯など、強い噛む力がかかる部位では注意が必要です。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、セラミックが割れるリスクが高まります。そのような場合は、ナイトガードの使用などの対策が必要になることもあるでしょう。
セラミックの種類と特徴
セラミックには様々な種類があり、それぞれ特徴や適した部位が異なります。自分に合ったセラミックを選ぶためには、各種類の特徴を理解することが大切です。
オールセラミック
オールセラミックは、セラミック素材のみで作られた詰め物や被せ物です。最大の特徴は、天然歯に近い透明感と美しさを再現できることです。
金属を一切使用していないため、金属アレルギーの心配がなく、歯茎の黒ずみも起こりません。審美性を重視する前歯の治療に適していますが、強度はやや劣るため、強い力がかかる奥歯には不向きな場合があります。
費用は詰め物(インレー)で5万〜10万円、被せ物(クラウン)で10万〜20万円程度です。
ジルコニアセラミック
ジルコニアセラミックは、人工ダイヤモンドとも呼ばれるジルコニアを使用したセラミックです。非常に高い強度を持ち、割れにくいのが特徴です。
強度が高いため、奥歯など強い噛む力がかかる部位に適しています。オールセラミックほどの透明感はありませんが、十分な審美性を持っています。
費用は詰め物で6万〜12万円、被せ物で12万〜18万円程度です。
メタルボンド
メタルボンドは、内側が金属で外側がセラミックでできた被せ物です。金属の強度とセラミックの審美性を兼ね備えています。
強度が高いため奥歯にも使用でき、見た目も自然です。ただし、金属を使用しているため金属アレルギーのリスクがあり、経年劣化により歯茎が黒ずむ可能性もあります。
費用は被せ物で8万〜15万円程度です。詰め物にはメタルボンドは使用されません。
ハイブリッドセラミック
ハイブリッドセラミックは、セラミックとプラスチック素材(レジン)を混ぜ合わせた素材です。セラミックの審美性とレジンの弾力性を兼ね備えています。
他のセラミックと比べて価格が安く、衝撃を吸収しやすいのが特徴です。ただし、経年劣化により変色する可能性があり、耐久性もやや劣ります。
費用は詰め物で3万〜8万円、被せ物で5万〜10万円程度です。
銀歯からセラミックへの変更の流れ
銀歯からセラミックへの変更は、どのような流れで進むのでしょうか。一般的な治療の流れを見ていきましょう。
カウンセリング・検査
まず、歯科医師によるカウンセリングと検査が行われます。現在の歯の状態を確認し、セラミック治療が適しているかどうかを判断します。
レントゲン撮影や口腔内写真の撮影、噛み合わせの確認などが行われ、治療計画が立てられます。この段階で、治療内容や費用、期間などについての説明を受け、疑問点があれば質問しておくとよいでしょう。
銀歯の除去と歯の形成
治療当日は、まず現在の銀歯を取り外します。その後、セラミックを装着するために歯の形を整えます。必要に応じて追加で歯を削ることもあります。
形成が終わったら、型取りを行います。この型をもとにセラミックが作製されます。型取りの後は、セラミックが完成するまでの間、仮の詰め物や被せ物が装着されます。
セラミックの作製と装着
セラミックは歯科技工士によって丁寧に作製されます。患者さんの歯の色や形に合わせて、自然な見た目になるよう調整されます。
セラミックが完成したら、次の来院時に装着します。仮の詰め物や被せ物を外し、セラミックを試着して色や形、噛み合わせを確認します。問題がなければ、専用の接着剤でセラミックを固定します。
メンテナンス
セラミック治療後も定期的なメンテナンスが重要です。3〜6ヶ月に一度の定期検診を受け、セラミックの状態や噛み合わせ、周囲の歯や歯茎の健康状態をチェックしてもらいましょう。
適切なケアを続けることで、セラミックを長持ちさせることができます。歯ブラシや歯間ブラシを使った丁寧な歯磨きを心がけ、歯科医師や歯科衛生士のアドバイスに従ってケアを行いましょう。
銀歯からセラミックへの変更にかかる費用
銀歯からセラミックへの変更にかかる費用は、選択する素材や治療する歯の部位、歯科医院によって異なります。一般的な費用相場を見ていきましょう。
素材別の費用相場
セラミックの種類によって費用は大きく異なります。一般的な費用相場は以下の通りです。
オールセラミック
詰め物(インレー):5万〜10万円
被せ物(クラウン):10万〜20万円
ジルコニアセラミック
詰め物(インレー):6万〜12万円
被せ物(クラウン):12万〜18万円
メタルボンド
被せ物(クラウン):8万〜15万円
ハイブリッドセラミック
詰め物(インレー):3万〜8万円
被せ物(クラウン):5万〜10万円
費用が高額になるケース
以下のようなケースでは、通常よりも費用が高額になる可能性があります。
まず、審美性を特に重視する場合です。前歯など見た目が重要な部位では、より高品質なセラミックが選ばれることが多く、費用も高くなります。
また、複数の歯を同時に治療する場合も総額は高くなります。ただし、まとめて治療することで1本あたりの費用が割引されるケースもあります。
さらに、治療前に虫歯や歯周病の治療が必要な場合や、神経の治療が必要な場合は、追加の費用がかかります。
費用を抑える方法
セラミック治療の費用を少しでも抑えるためには、以下のような方法があります。
まず、複数の歯科医院で相談し、費用や治療内容を比較することをおすすめします。医院によって価格設定は異なりますので、納得のいく医院を選びましょう。
また、部分的にセラミックを使用する方法もあります。例えば、見える部分だけセラミックにし、奥歯など目立たない部分は保険適用の素材を使うという選択肢もあります。
さらに、医療費控除を利用することで税金の還付を受けられる可能性があります。年間の医療費が10万円を超える場合は、確定申告で医療費控除を受けることができますので、領収書はしっかり保管しておきましょう。
銀歯からセラミックへの変更を検討する際のポイント
銀歯からセラミックへの変更を検討する際は、以下のポイントを考慮することが大切です。
歯の状態の確認
まず、現在の歯の状態がセラミック治療に適しているかを確認することが重要です。虫歯や歯周病がある場合は、セラミック治療の前にそれらを治療する必要があります。
また、歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は、セラミックが割れるリスクが高まります。そのような場合は、ナイトガードの使用などの対策を併用することを検討しましょう。
信頼できる歯科医院の選択
セラミック治療の成功には、歯科医師の技術と経験が大きく影響します。セラミック治療の実績が豊富で、症例写真などを見せてもらえる歯科医院を選ぶことをおすすめします。
また、カウンセリングで丁寧に説明してくれる、質問にしっかり答えてくれるなど、コミュニケーションが取りやすい医院を選ぶことも大切です。
長期的な視点での判断
セラミック治療は初期費用は高いですが、適切にケアすれば長期間使用できます。一方、銀歯は安価ですが、3〜5年で交換が必要になることも多く、長い目で見ると結果的にセラミックの方がコストパフォーマンスが良い場合もあります。
また、見た目の美しさや金属アレルギーのリスク回避など、金銭的な価値だけでは測れないメリットもあります。自分にとって何が重要かを考え、長期的な視点で判断することが大切です。
まとめ
銀歯からセラミックへの変更は、見た目の美しさを求める方や金属アレルギーが心配な方にとって、大きなメリットがある治療です。天然歯に近い見た目を再現できるセラミックは、笑顔に自信を取り戻すお手伝いをしてくれるでしょう。
一方で、費用が高額になることや、歯の状態によっては適さないケースもあることを理解しておくことも重要です。
セラミック治療を検討する際は、複数の歯科医院でカウンセリングを受け、自分の歯の状態や希望に合った治療法を選ぶことをおすすめします。信頼できる歯科医師と相談しながら、自分に最適な選択をしましょう。
表参道エリアで銀歯からセラミックへの変更をお考えの方は、表参道AK歯科・矯正歯科にご相談ください。経験豊富な歯科医師が、一人ひとりの状態に合わせた最適な治療プランをご提案いたします。無料カウンセリングも実施していますので、お気軽にお問い合わせください。
詳しくは虫歯治療 表参道ak歯科矯正歯科のウェブサイトをご覧ください。
表参道AK歯科・矯正歯科 院長:小室 敦
https://doctorsfile.jp/h/197421/df/1/
略歴
- 日本歯科大学 卒業
- 日本歯科大学附属病院 研修医
- 都内歯科医院 勤務医
- 都内インプラントセンター 副院長
- 都内矯正歯科専門医院 勤務医
- 都内審美・矯正歯科専門医院 院長
所属団体
- 日本矯正歯科学会
- 日本口腔インプラント学会
- 日本歯周病学会
- 日本歯科審美学会
- 日本臨床歯科学会(東京SJCD)
- 包括的矯正歯科研究会
- 下間矯正研修会インストラクター
- レベルアンカレッジシステム(LAS)
参加講習会
- 口腔インプラント専修医認定100時間コース
- JIADS(ペリオコース)
- 下間矯正研修会レギュラーコース
- 下間矯正研修会アドバンスコース
- 石井歯内療法研修会
- SJCDレギュラーコース
- SJCDマスターコース
- SJCDマイクロコース
- コンセプトに基づく包括的矯正治療実践ベーシックコース (綿引 淳一 先生)
- 新臨床歯科矯正学研修会専門医コース 診断・治療編(石川 晴夫 先生)
- 新臨床歯科矯正学研修会専門医コース 応用編(石川 晴夫 先生)
- レベルアンカレッジシステム(LAS)レギュラーコース
- 他多数参加

