

Contents
- 1 全顎治療とは何か?
- 2 部分治療では対応できない6つのケース
- 3 ケース1:歯がボロボロで噛めない状態
- 4 ケース2:重度の歯周病による骨の吸収
- 5 ケース3:噛み合わせの崩壊
- 6 ケース4:多数歯の欠損
- 7 ケース5:長期間の治療でも改善しない状態
- 8 ケース6:審美的な問題と機能的な問題が混在
- 9 全顎治療のメリット
- 10 しっかり噛める喜びを取り戻せる
- 11 再治療の必要性が減る
- 12 見た目の改善で口元が美しくなる
- 13 長期的には治療費が安くなる
- 14 全身の健康へとつながる
- 15 全顎治療の流れ
- 16 カウンセリング・診査
- 17 診断・治療計画の説明
- 18 治療の実施
- 19
- 20 定期検診・メンテナンス
- 21 全顎治療の治療法の選択肢
- 22 矯正治療
- 23 インプラント治療
- 24 セラミック治療
- 25 歯周病治療・再生療法
- 26 ノンクラスプ義歯
- 27 全顎治療を受ける際の注意点
- 28 治療期間について
- 29 費用について
- 30 メンテナンスの重要性
- 31 まとめ
- 32 全顎治療のご相談はこちら
- 33 表参道AK歯科・矯正歯科 院長:小室 敦
全顎治療とは何か?
「歯がボロボロで、どこから治療すればいいかわからない」と悩んでいませんか?
歯科医療の現場では、一本ずつの対症療法だけでは根本的な問題が解決できないケースが数多く存在します。そこで注目されているのが「全顎治療」です。全顎治療とは、お口全体を一つの器官として捉え、噛み合わせや歯並び、歯周病など複数の問題を総合的に改善していく治療法を指します。
通常の歯科治療では、痛みのある部分や虫歯になった歯を一本ずつ治療していきます。しかし、これは「対症療法」であり、根本的な問題解決にはなりません。例えば、虫歯で痛みが出た部分を削って被せる治療をしても、噛み合わせのずれや歯周病が原因であれば、また同じようなトラブルが繰り返されます。
全顎治療は「フルマウス治療」や「咬合再構成」とも呼ばれ、お口の中全体を対象とした包括的な歯科治療です。歯は1本だけで存在しているのではなく、他の歯やあごの関節と連動して機能しています。そのため、一部だけを治療しても以下のようなトラブルが起こることがあります。
- 一部の歯に負担がかかりすぎて割れてしまう
- 治した歯の周りに新しいむし歯や歯周病が広がる
- 噛み合わせが悪くなり、頭痛や肩こりに繋がる
全顎治療は、こうした「連鎖的な悪循環」を防ぎ、お口全体の健康寿命を延ばすことを目的としています。
部分治療では対応できない6つのケース
全顎治療が必要となるケースには、いくつかの典型的なパターンがあります。
以下のような症状やお悩みがある場合、全顎治療が適している可能性があります。
ケース1:歯がボロボロで噛めない状態
お口の中が全体的にボロボロで、どこで噛んでいいかわからない状態です。虫歯で歯がボロボロになっている、不適合な被せ物がお口の中全体に入っている、歯並びがガタガタで見た目にもコンプレックスがあるといった症状が該当します。
歯がボロボロになる原因は、大きくわけて「虫歯」「歯周病」「力(噛み合わせの負担)」の3つです。この3つは単独で進むのではなく、お互いに影響し合いながら歯を弱らせ、最終的にボロボロの状態をつくり出します。
虫歯は、細菌が酸をつくり出し、歯を溶かしていく病気です。初期は痛みが少なく、気づかないまま内部で大きく広がっていることも珍しくありません。虫歯が進行すると、歯の表面だけでなく内側の象牙質まで広がり、神経が感染して強い痛みが出ます。放置すると歯が割れる・欠ける、根っこまで虫歯が及ぶと抜歯が必要になります。
ケース2:重度の歯周病による骨の吸収
歯周病は、日本の成人の約80%がかかっていると言われる病気です。自覚症状がほとんどないまま進行し、最終的には歯を支える骨が溶けて歯が抜けてしまうため、歯がボロボロの方の多くに共通する根本原因です。
歯周病がもたらす影響として、歯ぐきの腫れ・出血・口臭、歯がグラつくようになる、歯の周囲の骨が大きく失われる、複数の歯が次々とダメになるといった症状があります。また、歯周病は「1本の歯の問題」で終わりません。連鎖的に周りの歯にも広がっていくため、全体の崩壊に繋がりやすい病気です。
歯がグラグラする・噛むと痛い場合、歯周病や骨の吸収が進んでいるサインです。複数の歯に広がりやすく、放置すると連鎖的に抜歯が必要になっていきます。
ケース3:噛み合わせの崩壊
歯がボロボロになる原因として、意外と知られていないのが「噛み合わせによる力」です。虫歯や歯周病はいわゆる細菌のリスクとして歯磨きでコントロールすることが可能です。しかし、歯磨きだけでは歯を守ることができないことが多いです。その理由が力のリスクです。
以下のような「力の偏り」は歯を短期間で弱らせます。
- 歯ぎしり・食いしばり
- 片側だけで噛む癖
- 歯の欠損により、一部の歯に負担が集中
- 古い詰め物・被せ物の高さが合っていない
歯は1本で噛むようにできていません。全体で噛むことで力を分散する仕組みになっているため、どこか1本がダメになると噛み合わせが崩れ、次々に歯が壊れる原因になります。

ケース4:多数歯の欠損
歯をたくさん失ってしまい、食事がしづらい状態です。欠損部分を補う治療が必要になりますが、失った歯がある場合は、インプラント・ブリッジ・入れ歯などで機能を回復させます。
ブリッジや差し歯がすぐ取れる・壊れる場合、支えている歯自体が弱っていることが多く、その場しのぎの治療では限界に達しているサインです。全顎治療では、こうした連鎖的な悪循環を断ち切ることができます。
ケース5:長期間の治療でも改善しない状態
長期間歯科医院に通院しても良くならない、全体的に歯の調子が悪く食事が楽しめないといった状態です。これらの問題は、一本ずつの治療では解決できません。上下左右での噛み合わせを整え、お口全体のバランスを回復させる全顎治療が必要となります。
部分的な治療を繰り返すと、問題がある部分を避けて噛むようになり、別の歯に負担がかかって問題が複数の歯に移動していく傾向があります。全顎治療では、こうした悪循環を断ち切ることができます。
ケース6:審美的な問題と機能的な問題が混在
見た目の問題と噛む機能の問題が同時に存在する場合です。全顎治療では、機能面だけでなく審美面も考慮します。セラミック治療を組み込むことで、天然歯に近い質感と色調を再現でき、口元の見た目に配慮した治療が可能です。歯並びや噛み合わせに配慮すれば、噛む動作で使う筋肉のバランスも整って顔貌がスッキリします。
全顎治療のメリット
全顎治療には、部分的な治療では得られない多くのメリットがあります。
しっかり噛める喜びを取り戻せる
全体的な噛み合わせが改善されるため、食事を楽しむことができるようになります。近年の研究では、物を噛む能力が高い人ほど健康的であるという報告が多数あります。咀嚼能力が低下すると、生活習慣病にかかりやすくなるといわれており、よく噛むことは認知症や肥満予防にもつながると考えられています。
再治療の必要性が減る
根本的な原因を解決するため、何度も同じ歯を治療する必要がなくなります。部分的な治療を繰り返すと、問題がある部分を避けて噛むようになり、別の歯に負担がかかって問題が複数の歯に移動していく傾向があります。全顎治療では、こうした悪循環を断ち切ることができます。
見た目の改善で口元が美しくなる
全顎治療では、機能面だけでなく審美面も考慮します。セラミック治療を組み込むことで、天然歯に近い質感と色調を再現でき、口元の見た目に配慮した治療が可能です。歯並びや噛み合わせに配慮すれば、噛む動作で使う筋肉のバランスも整って顔貌がスッキリします。

長期的には治療費が安くなる
一見すると全顎治療は高額に思えますが、長期的な視点で考えると結果的に治療費が安くなります。部分的な治療を繰り返すと、その都度費用がかかり、通院のストレスも続きます。全顎治療で根本から解決すれば、再治療の必要性が減り、トータルコストを抑えることができます。
全身の健康へとつながる
噛み合わせの改善に配慮すれば、噛む力が部分的にかかることが減り、頭痛や肩こりが解消される例もあります。また姿勢にも目を向ければ、腰痛の解消にもつながるでしょう。このように全顎治療は、お口だけでなく全身の健康も叶えることができるのです。
全顎治療の流れ
全顎治療は、患者様一人ひとりの状態に合わせてオーダーメイドで治療計画を立案します。
カウンセリング・診査
まず問診を行い、お悩みをできるだけ具体的にお話しいただきます。その後、レントゲン撮影、口腔内写真の撮影、歯周ポケット検査などの精密検査を行います。
精密検査では、以下のような項目を詳しくチェックします。
- パノラマエックス線検査:上下の歯並びや歯周組織、上顎と下顎などお口全体を1枚の写真で映し出します
- 全顎デンタルエックス線検査(16枚法):1本1本の歯を細かく確認できる画像検査法
- 歯周ポケット検査:歯周組織破壊の程度を診断します
- CBCT:3次元撮影を行うことで、口腔内を立体的に映し出します
- 顔貌写真:顔全体もしくは口元にフォーカスする写真
診断・治療計画の説明
資料をもとにした診査・分析には、およそ1週間かかります。そのため、再度来院いただいた際に診察結果をお伝えします。不明点や疑問点にお答えし、治療内容についても詳しくご説明します。充分にご納得いただいたうえで治療を開始します。
医学的には正しいが、患者様がそれを許容できない場合が存在します。医学的に理想的な治療計画と患者様の思い描く理想的な治療計画を共有し患者様と共通の治療のゴールを目指します。なぜ今のような状態になったのか、ゴールに向かうには何が必要なのかを一緒に考えていきます。
治療の実施
全顎治療は患者様一人ひとりの状態によって内容が変わりますが、主に次のようなステップがあります。
- 歯周病治療・むし歯治療:病気の進行を止めることが最優先です
- 噛み合わせの改善:噛み合わせに問題がある場合は、詰め物・被せ物の調整や矯正治療でバランスを整えます
- 欠損部分を補う治療:失った歯がある場合は、インプラント・ブリッジ・入れ歯などで機能を回復させます
- 見た目の改善(審美治療):白く自然な被せ物やホワイトニングで、見た目の美しさも一緒に整えます
定期検診・メンテナンス
治療後も定期的なメンテナンスが重要です。よい状態を維持するにはどうすべきか、将来どこが悪くなると予想されるのかなどを踏まえて治療計画を立てます。
全顎治療の治療法の選択肢
全顎治療では、患者様の状態に応じて様々な治療法を組み合わせます。
矯正治療
歯並びや噛み合わせを整える治療です。表側矯正、裏側(舌側)矯正、部分矯正、インビザライン、マウスピース矯正、インプラント矯正など多様な選択肢があります。
矯正用インプラントを固定源にし、部分矯正をして歯の傾斜を改善することもできます。
インプラント治療
欠損部分に人工歯を取り付ける治療です。インプラントの埋入にともない、外科手術が必要となります。機能性や審美性を重視するため自費(保険適用外)での診療となり、保険診療よりも高額になります。
セラミック治療
歯や口元の美しさに焦点を当てた総合的な治療を指します。「虫歯や歯周病を治す」「よく噛めるようにする」という機能的な側面と、「白く形のいい歯にする」「歯並びを整える」といった美観の側面をプラスした歯科治療です。
歯周病治療・再生療法
重度の歯周病に対しては、再生療法をはじめ、清掃性の向上のための治療を行います。歯石除去やむし歯治療を行い、健康な土台を作ります。
ノンクラスプ義歯
金属のバネがなく、見た目がスッキリと美しい仕上がりの入れ歯です。欠損している所には金属のバネを使わないノンクラスプ義歯で治療することもできます。
全顎治療を受ける際の注意点
全顎治療を受ける際には、いくつかの注意点があります。
治療期間について
全顎治療は包括的な治療のため、治療期間が長くなることがあります。症状によって異なりますが、1年半~3年程度かかる場合もあります。患者様のお口の状態やご希望によってもどのような治療をすべきかが異なってきます。
費用について
全顎治療は自費診療となるため、保険診療よりも高額になります。ただし、長期的な視点で考えると、部分的な治療を繰り返すよりも結果的に治療費が安くなる場合があります。
矯正治療はトータルフィーシステムを採用し、クレジットカードやデンタルローンも利用可能です。保険診療の初診時の目安は約3,000~5,000円程度となっています。
メンテナンスの重要性
治療後も定期的なメンテナンスが重要です。毎日の清掃が不十分だった場合、インプラント周囲炎(歯肉の腫れや骨吸収など)を引き起こすことがあります。
寝ている時は必ずノンクラスプ義歯の上からプロテクションスプリントを入れ、歯ぎしりの悪い力から歯を守ることも大切です。

まとめ
全顎治療とは、お口全体を一つの器官として捉え、噛み合わせや歯並び、歯周病など複数の問題を総合的に改善していく治療法です。
部分治療では対応できないケースとして、以下の6つが挙げられます。
- ・歯がボロボロで噛めない状態
- ・重度の歯周病による骨の吸収
- ・噛み合わせの崩壊
- ・多数歯の欠損
- ・長期間の治療でも改善しない状態
- ・審美的な問題と機能的な問題が混在
全顎治療のメリットとして、しっかり噛める喜びを取り戻せる、再治療の必要性が減る、見た目の改善で口元が美しくなる、長期的には治療費が安くなる、全身の健康へとつながるといった点があります。
「一生自分の歯で食事を楽しみたい」という方にとって、全顎治療はとても有効な選択肢です。「部分的な治療では不安が残る」「根本的にお口全体を治したい」そう感じている方は、ぜひ一度専門の歯科医院までご相談ください。
表参道AK歯科・矯正歯科では、経験豊富な院長がすべての診断・治療計画を担当します。3DスキャナーやAI分析などの最新デジタル機器を活用し、従来よりも正確な診断が可能です。矯正治療実績が累計1,000件以上あり、歯科医師向けに矯正治療の講師も務める院長が、確かな技術で治療を担当します。
無料カウンセリングを実施しておりますので、「いきなり治療に入るのは怖い」「他院の話も聞きたいからまず相談だけ」といった方も、お気軽にお問い合わせください。
関連ページ
詳細はこちら:表参道AK歯科・矯正歯科
表参道AK歯科・矯正歯科 院長:小室 敦

https://doctorsfile.jp/h/197421/df/1/
略歴
- 日本歯科大学 卒業
- 日本歯科大学附属病院 研修医
- 都内歯科医院 勤務医
- 都内インプラントセンター 副院長
- 都内矯正歯科専門医院 勤務医
- 都内審美・矯正歯科専門医院 院長
所属団体
- 日本矯正歯科学会
- 日本口腔インプラント学会
- 日本歯周病学会
- 日本歯科審美学会
- 日本臨床歯科学会(東京SJCD)
- 包括的矯正歯科研究会
- 下間矯正研修会インストラクター
- レベルアンカレッジシステム(LAS)
参加講習会
- 口腔インプラント専修医認定100時間コース
- JIADS(ペリオコース)
- 下間矯正研修会レギュラーコース
- 下間矯正研修会アドバンスコース
- 石井歯内療法研修会
- SJCDレギュラーコース
- SJCDマスターコース
- SJCDマイクロコース
- コンセプトに基づく包括的矯正治療実践ベーシックコース (綿引 淳一 先生)
- 新臨床歯科矯正学研修会専門医コース 診断・治療編(石川 晴夫 先生)
- 新臨床歯科矯正学研修会専門医コース 応用編(石川 晴夫 先生)
- レベルアンカレッジシステム(LAS)レギュラーコース
- 他多数参加







