歯がボロボロ状態からの回復法と治療費用~最新治療ガイド

執筆者情報:小室 敦

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歯がボロボロ状態からの回復法と治療費用~最新治療ガイド

歯がボロボロになる原因と放置するリスク

ガミースマイル 治療

歯がボロボロになってしまうと、「もう治療は難しいのでは?」と不安に思われる方も多いでしょう。しかし、現代の歯科医療では、どんなに悪化した状態でも適切な治療を受けることで、見た目や機能を回復することが可能です。

まずは、歯がボロボロになる主な原因について見ていきましょう。虫歯や歯周病の放置はもちろんのこと、さまざまな要因が複合的に関わっています。

虫歯と歯周病の進行

歯がボロボロになる最も一般的な原因は、虫歯と歯周病です。虫歯は、プラーク(歯垢)に含まれる細菌、特にミュータンス菌が作り出す酸によって歯が溶ける病気です。初期段階ではまだ痛みを感じることは少ないのですが、放置するとエナメル質の下の象牙質にまで達し、ズキズキと激しい痛みを感じるようになります。

さらに放置すると、歯の根まで細菌に感染して腐敗し、歯の大部分が崩れてしまうことがあります。特に奥歯は食事の際に強い力がかかるため、放置すると崩壊が進みやすくなります。

一方、歯周病は歯を支えている骨が溶けてしまう病気です。初期段階では歯ぐきの腫れや出血が見られますが、進行すると歯がグラグラになり、最終的には自然に抜け落ちてしまうこともあります。日本人が歯を失う原因の第一位は歯周病で、全体の42%を占めているのです。

酸蝕症と歯ぎしり

酸性の食品(炭酸飲料、柑橘系ジュース、酢、ワインなど)を日常的に摂取していると、歯の表面(エナメル質)が溶けてしまいます。これを「酸蝕症」と呼びます。エナメル質が溶けると、歯が薄くなり、しみる症状が出るだけでなく、もろくなって欠けやすくなります。

また、無意識のうちに歯ぎしりや食いしばりをしていると、歯に大きな負担がかかります。特に就寝時の歯ぎしりは、長時間にわたって歯に圧力をかけるため、歯の摩耗や破折の原因になります。ストレスが原因で歯ぎしりをすることも多いため、対策が必要です。

歯がボロボロ状態を放置するとどうなる?

「痛みがないから大丈夫」と思って放置していると、さまざまな問題が発生します。歯の状態が悪化するだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼすことがあるのです。

歯がボロボロの状態を放置すると、次のような問題が発生する可能性があります。

さらなる歯の崩壊と全身疾患のリスク

虫歯や歯周病が進行し、歯がどんどん崩壊していきます。一度崩れてしまった歯は自然に治ることはないため、抜歯が必要になることもあります。さらに、虫歯が進行すると歯を失うだけではなく、虫歯菌が神経の血管から全身にまわり、脳梗塞や心筋梗塞など重大な病気の原因にもなります。

また、歯周病が進行すると、口臭の原因になるだけでなく、糖尿病や心疾患など全身の健康にも悪影響を及ぼすことが近年の研究で明らかになっています。日本歯周病学会の「歯周病と全身の健康」によると、歯周病は糖尿病の合併症の一つとして認識されており、相互に悪影響を及ぼし合う関係にあります。

噛み合わせと消化機能の低下

歯の摩耗や欠損が進むと、噛み合わせが崩れ、顎のズレや肩こり、頭痛の原因にもなります。噛み合わせの悪化により、顎関節症の原因になることもあります。

しっかり噛むことができないと、食べ物を十分にすりつぶせず、消化不良や栄養不足の原因になります。これにより、全身の健康状態が低下する可能性があります。

見た目の問題と心理的影響

歯の状態が悪いと、自信を持って話すことができなくなり、対人関係に影響を与えることもあります。人前で笑うことを避けたり、会話を控えたりすることで、社会生活の質が低下することもあります。

このような問題を防ぐためにも、早めに歯科医院での治療を受けることが重要です。現代の歯科医療では、どんなに悪化した状態でも適切な治療を受けることで、見た目や機能を回復することが可能なのです。

ボロボロの歯を治療する基本的な流れ

歯がボロボロになってしまった場合、適切な治療を受けることで機能と見た目を回復することができます。治療は一般的に以下のような流れで進みます。

クリーニングと応急処置

歯がボロボロになっている場合、口の中のお手入れが行き届いておらず、歯垢や歯石が多数付着していることが多いです。細菌の塊である歯垢や歯石は歯周病や虫歯の原因となるので、まずはクリーニングで除去します。

痛みがある場合は、応急処置として痛みを抑える治療を行います。歯科治療に対して「痛みが怖い」と感じている方は多いですが、現在の歯科医療では、表面麻酔を使用して麻酔注射の痛みを極力軽減するなど、痛みを抑えた治療が可能です。

根管治療と歯周病治療

歯がボロボロになっている場合、虫歯が進行し神経が壊死している可能性が高く、根管治療が必要になります。根管治療とは、歯の内部の感染した神経や血管を取り除き、消毒して詰め物をする治療です。

また、歯周病が進行している場合、そのままにしていると歯を支えるあごの骨が溶けて、歯が抜けてしまいます。歯を残すため、根管治療と並行して歯周病治療を行います。

虫歯が進行しすぎて根管治療ができない、または根管治療をしたものの改善しなかった場合は、抜歯することもあります。

失った歯の補綴治療

根管治療や歯周病治療が終わり、歯や歯茎の状態が整ったら、失った歯を補うため、入れ歯やブリッジ、インプラントといった補綴(ほてつ)治療を行います。

  • 入れ歯:入れ歯には、全ての歯を人工歯で補う「総入れ歯」と、金属の部品で固定して部分的に失った歯と歯周組織を補う「部分入れ歯」があります。
  • ブリッジ:失った歯の両隣の歯を削り、人工歯のついた器具を橋のようにかけて固定する治療法です。
  • インプラント:失った歯を支えていたあごの骨に、人工歯根(インプラント)を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。

どの治療法が最適かは、歯の状態や骨の状態、全身の健康状態、予算などによって異なります。歯科医師と相談しながら、自分に合った治療法を選びましょう。

フルマウスインプラント治療とは

歯がほとんど残っていない、または全て失ってしまった場合の治療法として、「フルマウスインプラント治療」があります。これは、全顎的な治療アプローチで、口腔内全体を診断し、噛む機能・見た目・将来の健康までをトータルで考えた治療計画を立案する方法です。

オールオン4とオールオン6

フルマウス治療の中心となるのは、「オールオン4」や「オールオン6」といった最新のインプラントシステムです。これは、わずか4本または6本のインプラントで上下の歯を支えるシステムで、従来の総入れ歯に比べて安定性が高く、見た目の自然さや噛み心地も大きく改善できます。

オールオン4は、上下の顎それぞれに4本のインプラントを埋入し、その上に固定式の人工歯を装着する治療法です。前方に2本、後方に2本のインプラントを斜めに埋入することで、少ない本数でも十分な支持力を得ることができます。

オールオン6は、より安定性を高めるために6本のインプラントを使用するシステムです。より多くの噛む力がかかる場合や、骨の状態によっては、オールオン6の方が適している場合があります。

フルマウス治療のメリット

フルマウスインプラント治療には、以下のようなメリットがあります:

  • 安定した噛み心地:固定式のため、従来の入れ歯のようにずれたり外れたりする心配がありません。
  • 審美性の向上:自然な見た目の歯を手に入れることができ、笑顔に自信が持てます。
  • 発音の改善:固定式のため、発音がクリアになり、会話がしやすくなります。
  • 食事の楽しみの回復:硬いものや粘着性のあるものなど、様々な食品を楽しむことができます。
  • 骨の保全:インプラントが顎の骨に刺激を与えることで、骨の吸収を防ぎます。
  • 心理的な安心感:取り外す必要がなく、自分の歯のように使用できます。

また、当院では全顎治療を「機能回復」と「審美改善」の両面からアプローチしています。噛む力を取り戻すだけでなく、笑ったときの歯の見え方や横顔のラインまで考慮し、Eラインやフェイスラインの調和を重視しています。

特に、口元の突出感を改善する「口ゴボ治療」や、歯茎の見えすぎを解消する「ガミースマイル治療」と組み合わせることで、より美しく自然な口元を演出することができます。

治療費用と保険適用について

歯がボロボロになってしまった場合の治療費は、治療法や歯の状態によって大きく異なります。ここでは、保険適用の治療と自由診療の違い、そして具体的な費用の目安について説明します。

保険適用の治療と費用

ボロボロの歯であっても保険適用で、必要最低限の治療を受けられます。3割負担で治療できるので、治療費用をおさえたい場合は、保険治療を検討してみるとよいでしょう。

保険適用の初診時の目安は約3,000~5,000円程度です。ただし、治療内容によって費用は変わります。

保険適用の治療は、歯の噛む機能を回復させるためのものに限定されており、治療法や使用する素材など厳密にルールが定められています。そのため「見た目を考えてセラミックのかぶせものをしたい」といった場合は保険適用外になります。また、失った歯を補う有効な治療法であるインプラントも残念ながら保険適用外です。

フルマウス治療(インプラント)の費用

フルマウス治療、特にオールオン4やオールオン6などのインプラント治療は自由診療となり、保険適用外です。費用は医院によって異なりますが、一般的な相場は以下の通りです:

  • オールオン4:片顎あたり約100万円~200万円程度
  • オールオン6:片顎あたり約120万円~250万円程度
  • 上下顎のフルマウス治療:約200万円~500万円程度

これらの費用には、診断料、手術料、インプラント体、アバットメント、上部構造(人工歯)の費用が含まれます。また、骨造成が必要な場合は、追加費用がかかることがあります。

表参道AK歯科・矯正歯科では、クレジットカード・デンタルローンを取り扱っており、自由診療でも月々少ない負担で治療を受けられるようになっています。治療費用について不安がある場合は、無料カウンセリングでご相談ください。

治療費用の負担を軽減する方法

高額な治療費の負担を少しでも軽減するために、以下の方法があります:

  • 医療費控除を受ける:医療費控除とは、自分や家族のために医療費を支払った場合、一定の金額の所得控除を受けることができる制度です。家族で合計して、1年間に10万円を超える医療費がかかった場合、確定申告を行うことで一定金額の所得控除を受けることにより、税金が還付されます。歯がボロボロの状態を治す際の治療にかかった費用も医療費控除の対象になります。
  • デンタルローンを利用する:多くの歯科医院では、高額な治療費を分割して支払えるデンタルローンを提供しています。表参道AK歯科・矯正歯科でも、クレジットカード・デンタルローンを取り扱っており、月々の負担を抑えながら治療を受けることができます。
  • 複数の歯科クリニックに相談する:自由診療の場合、医院によって費用が異なることがあります。複数の歯科クリニックでカウンセリングを受け、治療内容と費用を比較検討することをおすすめします。

治療費用は高額になることがありますが、歯の健康は全身の健康や生活の質に大きく関わります。長期的な視点で考えると、適切な治療を受けることは将来的な医療費の削減にもつながる可能性があります。

表参道AK歯科・矯正歯科での治療の特徴

表参道AK歯科・矯正歯科は、表参道駅から徒歩3分、渋谷駅から徒歩5分の場所に位置する歯科医院です。矯正歯科、審美歯科、インプラント、歯周病治療、再生療法など幅広い診療を提供しています。

院長の豊富な経験と専門性

院長の小室敦医師は日本歯科大学卒業後、豊富な経験を積み、複数の専門医院での勤務を経て当院の院長に就任しています。日本矯正歯科学会、日本口腔インプラント学会、日本歯周病学会、日本歯科審美学会などに所属し、多数の専門的な研修を修了しています。

これまで1,000件以上の矯正・インプラント治療を手がけており、難症例への対応経験も豊富です。国内外の研修やセミナー講師として培った知識と技術を活かし、患者さま一人ひとりに最適な全顎治療をご提案いたします。

当院の6つの特徴

  • 診断・治療計画の立案は院長が行う:当院では、経験豊富な院長がすべての診断・治療計画を担当します。一人ひとりの状態を正確に把握し、患者様に最適な治療を提案。安心して治療を受けられるよう、丁寧なカウンセリングを行います。
  • 最新のデジタル機器を用いた正確な診断:3DスキャナーやAI分析などの最新デジタル機器を活用し、従来よりも正確な診断が可能に。歯並びや噛み合わせを細かく解析し、より精密で効果的な治療を提供します。
  • 矯正治療実績 累計1,000件以上:当院では累計1,000件以上の矯正治療を行っており、多くの患者様に選ばれています。歯科医師向けの講師も務める院長が、確かな技術で治療を担当します。
  • 1つの医院で完結:矯正と一般歯科の両方に対応しているため、複数の医院を受診する必要がなく、安心して治療を続けられます。
  • 個室完備・カウンセリングルーム:プライバシーを重視し、個室診療や専用カウンセリングルームを完備。周囲を気にせず、納得のいくまで相談が可能です。
  • 他院で断られた、セカンドオピニオンに対応:難症例や他院で治療が難しいと言われた方も、ぜひご相談ください。豊富な実績と高度な技術を活かし、最適な治療法を提案します。

診療の流れ

表参道AK歯科・矯正歯科での診療は、以下の流れで進みます:

  • 問診・カウンセリング:まずはあなたのお悩みや不安なことをお聞かせください。
  • 精密検査:レントゲンやCT撮影、口腔内スキャンなどを行い、お口の状態を詳しく調べます。
  • 診断・治療計画の説明:検査結果をもとに、最適な治療計画をご提案します。
  • 治療:ご納得いただいた治療計画に基づいて、治療を進めていきます。
  • 定期検診・メンテナンス:治療後も定期的なメンテナンスで、健康なお口の状態を維持します。

「歯がボロボロで人前で笑えない」「総入れ歯では不安」「一気に口元を改善したい」──そんなお悩みをお持ちの方にこそ、全顎治療は新しい人生のきっかけとなる選択肢です。表参道AK歯科・矯正歯科では、患者さまの理想に寄り添いながら、機能性と審美性を両立した治療をご提供いたします。

まずはお気軽に、無料カウンセリングにてご相談ください。表参道駅徒歩3分、渋谷駅徒歩5分の立地で、土日診療・19時30分までの診療に対応しています。

詳細は表参道AK歯科・矯正歯科の公式サイトをご覧ください。

表参道AK歯科・矯正歯科 院長:小室 敦

院長 小室 敦

https://doctorsfile.jp/h/197421/df/1/

略歴

  • 日本歯科大学 卒業
  • 日本歯科大学附属病院 研修医
  • 都内歯科医院 勤務医
  • 都内インプラントセンター 副院長
  • 都内矯正歯科専門医院 勤務医
  • 都内審美・矯正歯科専門医院 院長

所属団体

  • 日本矯正歯科学会
  • 日本口腔インプラント学会
  • 日本歯周病学会
  • 日本歯科審美学会
  • 日本臨床歯科学会(東京SJCD)
  • 包括的矯正歯科研究会
  • 下間矯正研修会インストラクター
  • レベルアンカレッジシステム(LAS)

参加講習会

  • 口腔インプラント専修医認定100時間コース
  • JIADS(ペリオコース)
  • 下間矯正研修会レギュラーコース
  • 下間矯正研修会アドバンスコース
  • 石井歯内療法研修会
  • SJCDレギュラーコース
  • SJCDマスターコース
  • SJCDマイクロコース
  • コンセプトに基づく包括的矯正治療実践ベーシックコース (綿引 淳一 先生)
  • 新臨床歯科矯正学研修会専門医コース 診断・治療編(石川 晴夫 先生)
  • 新臨床歯科矯正学研修会専門医コース 応用編(石川 晴夫 先生)
  • レベルアンカレッジシステム(LAS)レギュラーコース
  • 他多数参加

 

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日付:  

審美歯科

治療内容口元に「美しさ」をプラスする治療
費用¥55,000〜¥165,000(税込)
治療後のリスクセラミックの破折、色調の再現に限界があります

インプラント

治療内容欠損部分に人工歯を取り付ける治療
費用1歯あたり ¥280,000〜¥425,000(税込)
治療後のリスクインプラント周囲炎の可能性があるためメンテナンスが必要

ホワイトニング

治療内容気になる歯の着色を白くする治療
費用¥24,000〜¥48,000(税込)
治療後のリスク場合によっては後戻り・知覚過敏になる可能性があります

矯正歯科

治療内容歯並びをよくする治療
費用110,000〜¥1,320,000(税込)
治療後のリスク場合によっては後戻りが考えられます

ガミースマイル

治療内容歯茎のラインをきれいに整える治療
費用¥16,500〜¥275,000(税込)
治療後のリスク疼痛・出血などを生じる事があります

重度歯周病

治療内容再生療法をはじめ、清掃性の向上のための治療
費用¥27,500~¥77,000(税込)
治療後のリスク疼痛などを生じる事があります

入れ歯

治療内容失った歯を人工歯で補う治療
費用¥110,000~¥495,000(税込)
治療後のリスク疼痛・違和感などを生じる事があります

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