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矯正治療の途中で転院する方法〜手続きと費用の引き継ぎを詳しく解説

執筆者情報:小室 敦

最終更新日:

矯正治療の途中で転院する方法〜手続きと費用の引き継ぎを詳しく解説

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矯正治療中の転院は可能です

矯正治療は数年にわたる長期的な治療です。

その期間中に、転勤や進学、留学など、さまざまな理由で通院が難しくなることがあります。そんなとき、多くの患者さまが「治療を途中でやめなければならないのか」と不安を感じられるでしょう。

結論から申し上げますと、矯正治療中の転院は可能です。

ただし、転院には費用の精算や治療方針の引き継ぎなど、いくつかの注意点があります。本記事では、表参道AK歯科・矯正歯科の院長として、これまで多くの患者さまの転院相談に対応してきた経験をもとに、スムーズな転院のための手続きと費用の考え方を詳しく解説します。

転院が必要になる主なケース

矯正治療中に転院を検討される理由は、患者さまによってさまざまです。

最も多いのが、転勤や転校による引っ越しです。特に社会人の方や学生の方は、治療開始時には予想していなかった転居が必要になることがあります。また、留学や海外駐在など、長期間にわたって日本を離れるケースもあります。

生活スタイルの変化も転院の理由となります。

就職や結婚、出産などで生活リズムが大きく変わり、現在の歯科医院への通院が困難になることもあるでしょう。このような場合、自宅や職場の近くにある歯科医院への転院を検討されることになります。

また、担当医師への不信感や人間関係のトラブルも、転院を考える理由のひとつです。

治療方針の説明が不十分だったり、コミュニケーションがうまく取れなかったりする場合、治療の成功に影響を与える可能性があります。そのような状況では、信頼できる医師のもとで治療を続けることが重要です。

転院時の費用精算について

転院を検討する際、最も気になるのが費用の問題ではないでしょうか。

矯正治療中に転院する場合、治療費の返還や転院先での新たな費用について、明確に理解しておく必要があります。ただし、費用の扱いは歯科医院によって大きく異なるため、注意が必要です。

治療進行度による返金額の目安

歯列全体を対象とした本格的な矯正治療の場合、返金額は治療の進行度によって決定されます。

治療の進行は5つのステップに分けられ、各ステップでの返金割合の目安は以下のとおりです。STEP1(個々の歯をまっすぐに整列する段階)では60〜70%、STEP2(犬歯の位置を目的の位置まで移動する段階)では40〜60%、STEP3(前歯または奥歯を動かして隙間を閉鎖する段階)では30〜40%、STEP4(緊密なかみ合わせに仕上げる段階)では20〜30%、STEP5(金具の撤去後、保定装置を用いて後戻りを防ぐ段階)では0〜5%となります。

全額返金は難しいケースがほとんどです。

すでに行われた検査や診断、装置の作成費用などは返金対象外となることが一般的です。また、転院先で新たに検査や装置作成が必要になる場合、追加で費用が発生することもあります。

転院先での新たな費用

転院先の歯科医院では、新たに治療費が発生します。

転院先では、前医からの資料を基に治療を引き継ぎますが、治療方針や使用する装置が異なる場合、一から検査や診断を行う必要があります。そのため、検査費用や新しい装置の作成費用が別途かかることがあります。

転院先での費用は、前医からの転医資料の内容や、現在の治療進捗状況、今後の継続治療に必要な内容などを総合的に判断して算出されます。初回の転院相談時に概算の治療費を提示されることが多いですが、詳細な検査・診断を受けた後に正式な費用が確定します。

転院の手続きと流れ

転院をスムーズに進めるためには、適切な手順を踏むことが重要です。

まず、引っ越しや転勤が決まった時点で、できるだけ早く現在の主治医に相談してください。転院手続きには時間がかかるため、早めの相談が大切です。主治医に転院の意向を伝えると、転院の可否や今後の治療プランについて説明を受けることができます。

転院先の歯科医院を探す

転院先の歯科医院は、主治医から紹介してもらうことをおすすめします。

治療方針や診療内容が似ている歯科医院を紹介してもらえれば、治療の引き継ぎがスムーズに進みます。矯正歯科団体を通じて全国の歯科医と連携している医院も多く、適切な転院先を見つけやすくなります。

もちろん、患者さま自身で転院先を探すことも可能です。

ただし、現在使用している矯正装置や治療方針によっては、転院先で受け入れてもらえない場合もあります。事前に転院先の歯科医院に問い合わせて、治療の引き継ぎが可能かどうか確認しておくと安心です。

必要な資料の準備

転院には、現在の治療状況を示す資料が必要です。

主治医に依頼して、以下の資料を準備してもらいます。治療開始時の資料(口腔内写真、顔面写真、レントゲン類、CTデータ、歯列の石膏模型やデジタルデータ、問診票など)、治療開始時の診断内容と治療計画、契約内容(支払った治療費等の情報)、実際の治療経過に関する情報、転院先への紹介状などです。

これらの資料は、転院先での治療をスムーズに進めるために不可欠です。資料の作成には費用がかかる場合がありますので、事前に確認しておきましょう。

転院先での初診と治療開始

準備した資料を持って、転院先の歯科医院を受診します。

初回の転院相談では、口腔内の状況を診察し、概算の治療方針や費用、流れについて説明を受けます。前医からの資料があっても、転院先での継続治療を行う場合には、新たに検査と診断を受ける必要があることが一般的です。

検査・診断の結果をもとに、今後の治療計画と正式な費用が提示されます。内容に納得できれば、転院先での治療が開始されます。

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転院のデメリットと注意点

転院には、いくつかのデメリットやリスクがあります。

まず、想定以上に費用がかかる可能性があります。前医への支払い分の一部返金と、転院先での新たな費用を合わせると、当初の予算を大きく超えてしまうこともあります。特に、治療方針が大きく変わる場合や、装置を一から作り直す必要がある場合は、費用負担が大きくなります。

治療期間の延長リスク

転院によって、治療期間が延びる可能性があります。

転院先の歯科医院では、前医とは異なる治療方針や装置を使用することがあります。そのため、治療計画を一から立て直す必要が生じ、当初予定していた治療期間よりも長くかかることがあります。

また、転院手続きや新しい歯科医院での検査・診断の期間中は、治療が中断されることになります。

この空白期間中にメンテナンスが不足すると、虫歯や歯周病のリスクが高まるだけでなく、歯並びが悪化する可能性もあります。せっかく今まで行ってきた治療が無駄になってしまうこともあるため、注意が必要です。

転院をおすすめしないケース

治療の段階によっては、転院しないほうが良い場合もあります。

治療期間が残りわずかだったり、治療が落ち着いている段階であれば、遠方からでも通院を続けたほうが結果的に費用も時間も節約できることがあります。また、保定期間中であれば、頻繁に通院する必要がないため、転院せずに現在の歯科医院で経過観察を続けることも可能です。

転院の可能性がある場合の歯科医院選び

将来的に転院の可能性がある方は、治療開始前に確認しておくべきポイントがあります。

まず、転院時の対応力を確認しましょう。転院になった場合の費用精算方法や、紹介状の作成などについて、事前に説明を受けておくと安心です。また、提携医院や系列医院がある歯科医院を選ぶことも、転院リスクを軽減する方法のひとつです。

全国に提携医院がある歯科医院であれば、転居先でも同じ治療方針で治療を継続できる可能性が高まります。

オンライン矯正という選択肢

転院の心配がある方には、オンラインで治療を受けられる矯正サービスも選択肢のひとつです。

初診による対面診断の後は、最低限の通院で矯正を進められるサービスもあります。オンラインでのサポート体制が整っているため、転居の予定が読めない方でも安心して矯正を進めることができます。ただし、すべての症例に対応できるわけではないため、自分の歯並びの状態に適しているか、事前に確認が必要です。

保定期間中の転院について

保定期間中の転院は、矯正治療中の転院よりもスムーズに進みます。

保定期間とは、矯正装置を外した後、歯並びの後戻りを防ぐために保定装置を使用する期間です。この期間中は、矯正治療中ほど頻繁に通院する必要がないため、転院の負担も比較的少なくなります。

ただし、歯は一生、後戻りのリスクがあります。

通院が難しくなったとしても、転院して定期的なチェックを続けることが重要です。保定期間中の転院でも、前医からの資料や紹介状を準備してもらい、転院先で適切な経過観察を受けるようにしましょう。

転院せず治療を途中でやめてしまった場合

転院せずに治療を途中でやめてしまうと、さまざまな問題が生じます。

まず、せっかく動かした歯が元の位置に戻ってしまう「後戻り」が起こります。矯正治療中の歯は不安定な状態にあるため、装置を外したまま放置すると、短期間で歯並びが悪化してしまうことがあります。

また、治療途中で装置を外すと、かみ合わせのバランスが崩れたままになります。

これにより、顎関節症や歯周病のリスクが高まるだけでなく、日常生活にも支障をきたす可能性があります。さらに、虫歯や歯周病のリスクも高まるため、口腔内の健康状態が悪化することもあります。

治療を途中でやめることは、健康面でも経済面でも大きな損失となります。やむを得ず通院が難しくなった場合は、必ず転院を検討してください。

転院でトラブルになった場合の対処法

転院に関してトラブルが発生した場合は、冷静に対処することが大切です。

費用の精算や資料の提供について、前医と意見が合わない場合もあります。そのような場合は、まず契約書の内容を確認しましょう。契約書には、中途解約した場合の返金や資料提供について記載されていることが多いため、それに基づいて話し合いを進めることができます。

それでも解決しない場合は、矯正歯科学会や消費生活センターに相談することも可能です。

ただし、主治医や医院とのトラブルや不信感を理由に転院される場合でも、まずはしっかりとコミュニケーションや相談、歩み寄りを図ることが大切です。多くの場合、誤解や認識の違いが原因であることが多く、話し合いによって解決できることもあります。

表参道AK歯科・矯正歯科での転院サポート

当院では、転院を検討されている患者さまに対して、丁寧なサポートを提供しています。

転院が必要になった場合は、まずお早めにご相談ください。引っ越しまでの期間や治療の進行状況を確認し、最適な治療プランをご提案します。また、転院先の歯科医院をお探しの場合は、所属している矯正歯科団体を通じて、全国の信頼できる歯科医をご紹介することも可能です。

転院に必要な資料や紹介状の作成も、責任を持って対応いたします。

治療開始時の資料、診断内容、治療経過、費用の精算内容など、転院先での治療をスムーズに進めるために必要な情報をすべて準備いたします。費用の精算についても、治療の進行度に応じて公正に算出し、清算書を作成してご確認いただきます。

また、当院に転院を希望される方も歓迎しています。

前医からの資料をお持ちいただければ、現在の治療状況を詳しく確認し、今後の治療計画をご提案します。初回の転院相談は、口腔内の状況を診察させていただき、概算の治療方針や費用、流れをご説明します。無理な勧誘は一切ありませんので、安心してご相談ください。

まとめ

矯正治療中の転院は可能ですが、費用や治療期間、治療方針など、さまざまな面で影響があります。

転院を検討される際は、まず現在の主治医に早めに相談し、転院の必要性や時期について十分に話し合うことが大切です。転院先の歯科医院選びも重要で、治療方針や使用する装置が現在の治療と合っているか、事前に確認しておくと安心です。

費用面では、前医への支払い分の返金と転院先での新たな費用を合わせて、総額がどのくらいになるか把握しておく必要があります。治療の進行度によって返金額が変わるため、契約書の内容をよく確認しましょう。

転院にはデメリットやリスクもありますが、適切な手続きを踏めば、治療を継続することができます。

引っ越しや転勤が決まった時点で、すぐに主治医に相談し、必要な資料を準備してもらいましょう。転院先での治療をスムーズに進めるためには、前医からの詳細な情報提供が不可欠です。

表参道AK歯科・矯正歯科では、転院に関するご相談を随時受け付けています。無料カウンセリングも実施していますので、転院についてお悩みの方は、お気軽にご相談ください。経験豊富な院長が、患者さまの状況に合わせて最適な方法をご提案いたします。

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表参道AK歯科・矯正歯科 院長:小室 敦

院長 小室 敦

https://doctorsfile.jp/h/197421/df/1/

略歴

  • 日本歯科大学 卒業
  • 日本歯科大学附属病院 研修医
  • 都内歯科医院 勤務医
  • 都内インプラントセンター 副院長
  • 都内矯正歯科専門医院 勤務医
  • 都内審美・矯正歯科専門医院 院長

所属団体

  • 日本矯正歯科学会
  • 日本口腔インプラント学会
  • 日本歯周病学会
  • 日本歯科審美学会
  • 日本臨床歯科学会(東京SJCD)
  • 包括的矯正歯科研究会
  • 下間矯正研修会インストラクター
  • レベルアンカレッジシステム(LAS)

参加講習会

  • 口腔インプラント専修医認定100時間コース
  • JIADS(ペリオコース)
  • 下間矯正研修会レギュラーコース
  • 下間矯正研修会アドバンスコース
  • 石井歯内療法研修会
  • SJCDレギュラーコース
  • SJCDマスターコース
  • SJCDマイクロコース
  • コンセプトに基づく包括的矯正治療実践ベーシックコース (綿引 淳一 先生)
  • 新臨床歯科矯正学研修会専門医コース 診断・治療編(石川 晴夫 先生)
  • 新臨床歯科矯正学研修会専門医コース 応用編(石川 晴夫 先生)
  • レベルアンカレッジシステム(LAS)レギュラーコース
  • 他多数参加

 

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